一等機関士:シーバート(ケイシー・アフレック)
言葉よりも行動!控えめなリーダーシップ
船首と共に船長が漆黒の海に沈み指揮系統を失った船尾のタンカーでは、船の構造に一番精通しているシーバートがリーダーに選ばれる。俺がリーダーになる! と率先して前に出るタイプではなく、真っ二つに割れ沈みかけたペンドルトン号に残された船員の命を守るためにはどうすべきか、これまでの経験と知識で危機を乗り越えようと奮闘する姿がなんとも男らしい。決して口数が多いわけでも愛想がいいわけでもないけれど、船員たちが慌てるなか常に冷静で的確な判断を下すことで、自然と船員たちも彼をリーダーとして認めていく。一癖も二癖もありそうな海の男たちに認められたシーバートは、まさに男の中の男。言葉よりも行動で示すことで、いざという時に放つ“ひと言”がより響いてくる!
冷静に判断する“大人の落ち着き”
荒れ狂う海のど真ん中で沈没しかけた巨大タンカー。海の男とはいえ命を左右する危機が目の前に迫ってくればパニックになって当然。船員たちも、沈むのは時間の問題であることがわかると我先にと救命ボートで脱出をはかろうとする。そんな時でもシーバートは冷静沈着。この嵐では救命ボートは荒波に煽られ船に叩きつけられ木っ端微塵になってしまうと判断し、殴りかかってこられても救命ボートでの脱出を阻止。おそらく、普段は年輩者や目上の人に対して口答えしたりするタイプではないのだろうけれど、仲間の命が危機に晒されるとなれば別問題。説得力のある言葉と行動でパニックに陥った船員たちを納得させる落ち着きのある大人の対応が格好いい!
女はシーバートのここに惚れる!
シーバートを演じるのは、ケイシー・アフレック。兄のベン・アフレックと比べると日本ではそれほどメジャー俳優ではないけれど、ブラッド・ピット主演の『ジェシー・ジェームズの暗殺』では二番手にクレジット、ロバート・フォードを演じ全米映画批評家協会賞助演男優賞を受賞している演技派なうえ、『容疑者、ホアキン・フェニックス』では監督・脚本・撮影もこなす秀才。しかも、よくよく見ると実はベンよりも色気があって格好良かったりして! 今回のシーバート役はロマンスこそないものの男らしさ全開のキャラクター。船の沈没を防ぐための体力勝負的なシーンでは、ワイルドかつ水も滴るいい男! 分厚い胸板と太い二の腕、その逞しさにキュンとなること必至!