--早速ですが、木村さんが感じた「ザ・クラウン」の見どころを教えてください。
まず、すごく豪華なことですね。製作費を聞いたら目が飛び出そうなくらいのお値段なんですよね! セットや衣装も美しいですし、細部に渡り丁寧に作りこんでいてとにかく見ごたえがあります。エリザベス女王の結婚式の衣装、戴冠式のシーンは圧巻です!でも、その戴冠式があれ以来行われていないという事実もすごい(笑)。
--ドラマの視聴者層がメディアで見てきたイギリス王室というのは、故ダイアナ妃やキャサリン妃など、エリザベス女王より下の世代のメンバーだと思います。ですからエリザベス女王が25歳の若さで即位していた事実を普段あまり意識したことがないですよね。
本当ですよね。だって、(私が)生まれたときには、すでにエリザベス女王は女王として君臨されていらっしゃって。そしていまも90歳でお元気で…。現女王がドラマ化されたということに本当に驚いています。このドラマの脚本家は、同じくエリザベス女王をテーマにした『クィーン』という映画も書いていますが、存命の女王の歴史の裏側を描き、それが許されているのがすごいと思いませんか?
--たしかに、『クィーン』は、そう思ってしまうほど王室内の裏話が赤裸々に描かれています。
でもやっぱり、みんなが知りたいことだと思うんです。だって、みんなが知っている方ですから。女王という立場ではあるけれど、一人の女性であり、人間である。女王がさまざまなことに対応しながら、実際はどのようにお考えになっていたのか、何が起こっていたのかが描かれていてとても興味深いんです。