奥田瑛二監督作品『長い散歩』完成報告記者会見
役者、監督とふたつの顔をもつ奥田瑛二長編3作目となる『長い散歩』の完成報告のため、緒形拳、高岡早紀、杉浦花菜(子役)、松田翔太、大橋智和らを伴って7月20日記者会見に登壇した。
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虐待されている少女を救い出す主人公を演じるのは、ベテラン緒形拳。現場の印象について「今こうやってみると、あのときの苦労がまざまざと蘇って…」と振り返りながら、相手役の杉浦さんが「(松田)翔太君が好きみたいで、そこらへんが大変複雑でした」と苦笑した。
虐待する母親という難しい役を演じた高岡早紀は、プライベートでも8才と6才の子供がいる母親。「撮影現場は花菜ちゃんがいたおかげもあって、楽しかったです」と言ったうえで、「女優として虐待がメインではなくて、そうするしか出来なかったという悲しい女性を演じさせてもらったので、辛かったです」と苦労をのぞかせた。
『陽気なギャングで地球を回す』で映画デビューを飾り、早くも注目されている松田翔太は、撮影初日が父・松田優作さんの17回忌であったことや、重要なシーンですごい突風が吹くことがあったことから、撮影現場に(優作さんが)来ていたと感じたそう。「とにかくもう僕にとっては思い出になることばかりの作品です」。
最後に、完成した映画の感想について緒形さんはこう語った。「自分が出演している映画って、自分が一番点数が辛くって、ほとんど良い映画ってないんです。これが初めてくらいですね。これ、なかなか良い映画です」。そして「奥田さんは大監督になるような予感がします」と付け加えた。すでにモントリオール国際映画祭2006ワールドコンペティション部門に正式出品が決定して本作。奥田監督の映画作家としての確かな実力を示す、涙と感動の名作となっている、この秋楽しみな一本だ。
『長い散歩』
配給:キネティック
劇場情報:晩秋よりQ-AXシネマほか全国にて順次公開
(C)2006「長い散歩」製作委員会
《シネマカフェ編集部》
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