30ポンド減量! マイケル・ムーア監督のブートキャンプ(?)の正体は?
またしてもカンヌを賑わせてくれたマイケル・ムーア監督の最新ドキュメンタリー『シッコ』。アメリカの医療制度の矛盾にメスを入れて業界を敵に回すだけでは飽き足らず、取材でのキューバへの入国を巡ってはまたも(!)ブッシュ政権を怒らせることに。再び巻き起こった賛否両論の中で、渦中のムーア監督による記者会見がニューヨークで行われた。取り沙汰されている様々な騒動の経緯について監督が口を開いた。
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まず、政府からの調査について監督は「キューバ入国問題に関して、僕自身はジャーナリストとしてキューバへ入ったから問題ないが、一緒に9.11のヒーローたちを連れて行ったことがマズいらしい。しかし、彼らも映画関係者であるのに入国が問題となるのであれば、映画撮影がジャーナリズムとして捉えられないということ。自由な国であるはずなのに、矛盾しているとしか思えない」と疑問を呈し、政府の姿勢を批判した。
特に、作品中で描いたグアンタナモ湾の米海軍基地における医療の実態に関して「僕がそこに行ったのは、9.11の救助隊に対するアメリカ政府の不当な扱いが許せなかったから。そこでは、アルカイダの抑留者たちが素晴らしい治療を無償で受けている。こんなこと、許されるはずがない。だから僕は9.11の救助隊に治療を受けさせるために連れて行ったんだ。ブッシュはこれがたまらなくイヤなんだろう。政府が我々の英雄を無視している、という事実を僕が伝えようとしているのがね」とバッサリ。
そして自身に向けられる批判や反発については「一体僕が誰に嫌われているのか教えてほしい。今となってはブッシュ不支持層は70%超。つまり私の発言が70%支持されていると言える。当時の僕の発言は、いまやメインストリームですらあるのでは? 自分の撮影スタイルは真実に基づいて作っていくことで、それは今後も変わらない」と強調した。
ちなみに監督が30ポンド(約13.6kg)もの減量に成功したことも話題に。もしや流行りのビリー…と思いきや「3か月間かけて減量したけど特別なことはしてないよ。お腹にたまるものを食べること、歩くこと、睡眠を取ることを毎日心掛けた。例えば同じカロリー数であればお腹にたまりやすいベイクドポテトやオートミールを食べるようにするとかね。結果には100%満足しているよ」と笑顔で語った。
会見では初来日の希望も語ってくれたムーア監督。医療改革に揺れる日本で、どのように受け取られるかが楽しみな『シッコ』は8月、シネマGAGA!、新宿ジョイシネマ、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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