右京さんと薫ちゃんに大歓声! 劇場版『相棒』撮影に熱烈ファン3,000人集結
そのキレ過ぎる頭脳とユニークな性格が災いし、警視庁特命係という閑職に追いやられた杉下右京。元々は捜査一課所属のエリートでありながら、指名手配犯に人質に取られるという失態から特命係に配属された、熱き正義漢・亀山薫。この2人が絶妙のコンビネーションで難事件に立ち向かってゆく姿を描いたドラマ「相棒」。2000年に2時間ドラマとして始まり、2002年に連続ドラマ化。シーズン5を数えるまでになったこの人気ドラマが満を持して『相棒−劇場版−』としてスクリーンに登場する。この劇場版におけるマラソンシーンの撮影が6月26日(火)、国立競技場で行われた。本来は撮影のない主演の水谷豊と寺脇康文も現場に顔を見せ、撮影を控えた鈴木砂羽、高樹沙耶とともに、エキストラとして競技場のスタンドに集められた「相棒」ファンの大歓声に応えた。
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TVや雑誌、インターネットを通じてこの日の撮影のために集められたエキストラは3,000人。霧雨の降る中、おなじみの「相棒」チームの4人が姿を現すと大歓声でこれを迎えた。水谷さんはスタンドに向けて「特命係に配属されて以来、最も嬉しい」と挨拶。実は水谷さんにとって国立競技場のトラックに降りるのは人生で2度目。1度目は40年ほど前の中学時代の陸上大会で「普段は長距離のランナーなのに、そのときは800mリレーに出てバトンをもらったときは2位だったのに、次の走者に渡すときには7位になってた」というほろ苦い過去を披露。「そのとき、『二度と団体では行動しない』と決めたんですが、40年経って同じ場所でこんなに大勢の方と行動することになるとは」と笑い、苦い過去を忘れさせてくれるような大歓迎ぶりに感激した様子を見せた。満を持しての「相棒」映画化だが、水谷さんにとってスクリーン復帰は24年ぶり。「全てが終わって完成作をスクリーンで観たらウッとくるかも。今は言葉もなくただ、嬉しい限りです」と語った。
撮影現場とあって、すでにキャスト陣は役柄そのもの。寺脇さんが「亀山薫です」と挨拶するとスタンドのあちこちから「薫ちゃーん!」という声が上がる。ちなみに「寺脇さん」という呼びかけはほぼ皆無。寺脇さんによると「普段、スーパーでもおばちゃんに『あら、薫ちゃん。あんた、がんばんなさいね』とか『美和子ちゃんとさっさと結婚しちゃいなさい』と世話を焼かれます」とか。
そう、薫は砂羽さん扮する美和子とシーズン4でついに結婚し、シーズン5では晴れて新婚生活を送っている。砂羽さんが「奥寺美和子改め、亀山美和子です!」と結婚を報告すると、スタンドからは祝福の拍手が。これに乗せられるかのように寺脇さんと砂羽さんは3,000人を前にしっかりと抱き合い、アツアツぶりを見せつけてくれた。
この日の砂羽さんと高樹さんの2人は撮影を控えてTシャツにスパッツというマラソンスタイル。普段は着物姿の美しい、女将・たまきを演じる高樹さんだが「今日はマラソンということでこんな格好で…」と語りながら、足を上げたり広げたり、と普段では絶対に見られないような大胆なポーズを次々と披露し、スタンドをわかせた。
また、午前中の撮影には急遽、本人役での出演が決まったオリンピックメダリストの有森裕子さんも参加。突然の共演を知らされたエキストラの市民ランナーに大歓声で迎えられた。「セリフもなく演じる必要のない、地のままでよい役なので」と控えめに出演を決めた理由を語ってくれた有森さんだが、初の映画出演を楽しんだ様子だった。
そんな有森さんをつかまえて、寺脇さんはいきなり「実は真犯人は有森さんなんです」と報道陣を前に堂々のネタばらし。「何もしてませんよ」と有森さんが困惑顔で答えると報道陣からは笑いが起こった。また、詰めかけた3,000人のファンの中には鹿児島から来たという人も。寺脇さんは「普段は人のいないところで撮っているので、ファンの存在を実感できないんですが、こうして目の前で『相棒』を愛してくれるみなさんの姿を見ると、またがんばろうという気になります」とその感激を口にした。そして気になる作品の中身について、水谷さんが「エンターテイメントと人間ドラマに社会的背景が加わっています。この3つが揃う映画はなかなかないです」と言えば、寺脇さんは「子供からお年寄りまで楽しめる作品を目指してワンカットごと、全力で臨んでいます。(ドラマを見ていない)初めての方でも楽しめる作品になってますのでぜひ、劇場に足を運んでいただければ、と思います」と2人揃って自信をうかがわせた。右京と薫のコンビがスクリーンを所狭しと暴れまわる『相棒−劇場版−』は2008年、全国東映系にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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