ディカプリオの男臭い“キレ”がキーポイントの『ワールド・オブ・ライズ』
CIAの本部に勤めるエリート局員・ホフマンと、彼の指令ひとつで危険な現場に潜入する若き工作員・フェリス。爆破テロ組織のリーダーを捕まえる使命を負ったふたりは、それぞれの立場で任務を遂行していく。
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アメリカのオフィスや自宅から電話1本で優雅にフェリスを動かすホフマンと、彼に反発しながらも中東を駆けずり回り、命令に従うフェリス。「事件は会議室で起きているんじゃない!」ではないが、現地の言葉もマスターし、体を張って行動する“現場の人”、フェリスの鬱屈が物語のカギとなっている。
レオナルド・ディカプリオはそんなフェリスの内面を、眉間に寄せたシワも凛々しく熱演。『ディパーテッド』や『ブラッド・ダイヤモンド』に続き、緊迫した状況下で賢く、男臭くふるまいながら、時折繊細さを垣間見せるという、近年の当たり役的キャラクターに扮している。そう思えば、前2作とは異なるパターンを踏む本作のラストも、ファンにとっては大満足のはず。一方、監督のリドリー・スコットとは4度目の顔合わせとなり、ディカプリオとも『クイック&デッド』以来の共演となるラッセル・クロウが、したたかなホフマンを余裕で演じているのも見逃せない。
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