孤高のハンターを体現した演技派、ウィレム・デフォーが語る「役者としての生き方」
オリバー・ストーン監督作『プラトーン』('86)でその確固たる存在感を露にし、『スパイダーマン』シリーズの“グリーン・ゴブリン”役に代表されるような、観る者を戦慄させるヒールから、ラース・フォン・トリアー監督の『アンチクライスト』での衝撃的な役どころまで、数々のアクの強い役を演じてきた名優、ウィレム・デフォー。現在56歳、そんな彼が放つ重厚感のある魅力を存分に味わうことができる一作が『ハンター』だ。本作で、ウィレムは人との関わりを一切拒絶し、孤高の人生を歩む“ハンター”を、見事に体現している。
最新ニュース
インタビュー
-
「思ったよりお似合い」イ・ジョンソクとムン・ガヨン、香港での目撃談が話題!
-
『ジョン・カーター』テイラー・キッチュ、『ハンガー・ゲーム』続編の出演候補に!
-
「短くて面白い」が選ばれる新時代――新たな配信サービスの挑戦

ウィレム演じるハンター・マーティンは、百戦錬磨の傭兵にして潔癖さを感じさせる凄腕の持ち主。絶滅したとされるタスマニアタイガーの生き残りを見つけるという任務のため、大自然が広がるタスマニア島の未開の秘境に足を踏み入れる——。幾多の個性的なキャラクターを演じてきたウェレムだが、今回何よりも惹かれたのは、この男が背負う“孤独”だったという。
「出演の決め手となったのは、自分が演じるマーティンの孤独を感じさせるキャラクターと感情ですね。孤独で人との関係を遮断していた彼が再び人と繋がりを持つ、感情の旅路を描いた物語に惹かれました」。
男・マーティンについて「ハンターとしてのキャリアの終焉を待っている男。過去に何か悪いことをしているのだろう。そして、過去に何かしら深く傷ついた経験を持っているのだろう。だからこそ人と触れ合うことを避けて生きている男だと思う」と分析するウィレム。自身とは「全く異なるキャラクター。自分自身は人が好きだし、社交的です」と言うが、マーティンとして実際にタスマニアの大自然に身を投じてみて、新しい自分を発見できたとも明かす。
「今回、大自然に身を置くことで自分の中の新しい要素が引き出された感覚がありました。自然から受けたリアクションが演技に活かされ、物語が作り上げられたのだと思います。この映画は、タスマニア島でしか撮ることができない作品。大自然がキャラクターの1つです。役者としては、このような未体験の場所に身を置くことで、自分の中の新しい要素が引き出されます。自然の力が役作りの助けになりました。天候の移り変わりの激しさや足場の悪さなど、もちろん苦労もしましたし、たくさんのヒルが体に張り付いたこともありましたけど」。
余計な思念を排除して、目に見えぬターゲットに狙いを定めるハンター。その職人的なストイックさは、役にストイックに向き合うウィレム自身と重なるところがあるが…。
「私は直感的に動く人間です。だから、特定の目標は持っていません。常に目標は変わりますので、1つには決められませんね。ただ、私はいつも疑念は持っていますし、それが人間としては健康的だと思います。役者のようなクリエイティブな仕事には“疑念”を持つことは重要です。作品ごとに常に、自分をリセットし“ゼロ”から始めることを心がけています。問題が生じたときには、その問題を一歩引いて見てみる、様々な角度から見てみるような柔軟さが大事だと思っています」。
そんな彼にとって今回ハードルとなったのが、共演相手の子供たちに乗せられないようにすることだったという。その子供とは、マーティンがタスマニアに滞在中、身を寄せる家の汚れなき心を持つ子供たちのこと。彼らとの交流によってマーティンの胸の内に新たな感情が芽生え、彼は自分自身の辿ってきた道を見つめ直していくのだ。己のみを信じ、誰にも寄り添わずに生きてきた、孤高のハンターに訪れる新たな感情とは…? ウィレムしか演じることができないと言っても過言ではない、悲哀と悦びに満ちた“ハンター”の生きざまをぜひ、目に焼きつけてほしい。
《シネマカフェ編集部》
特集
関連記事
-
『ジョン・カーター』テイラー・キッチュ、『ハンガー・ゲーム』続編の出演候補に!
最新ニュース -
最も胸きゅんした、思い出のディズニー映画 ダントツ1位は『美女と野獣』!
最新ニュース -
『ジョン・カーター』のココに胸きゅん!vol.3 愛すべきクリーチャーにホロリ
最新ニュース -
中山優馬、大学入学に一人暮らし、料理など充実の新生活を報告
最新ニュース -
『ジョン・カーター』リン・コリンズ 美しきプリンセスの原点は「シェイクスピア」
最新ニュース -
「僕に一番期待しているのは僕自身」 テイラー・キッチュが語る、自らの“資質”
最新ニュース -
『ジョン・カーター』のココに胸きゅん!vol.2 ディズニー史上に残る、壮大ロマンス
最新ニュース -
『ジョン・カーター』主人公の肉体美はCG? 「製作費すべてを注ぎ込んだ」
最新ニュース -
テイラー・キッチュ&中山優馬がL.A.以来の再会!
最新ニュース -
テイラー・キッチュが力説する“一目惚れ”の愛 『ジョン・カーター』メイキング映像
最新ニュース -
工藤静香「刺激を受けた」ディズニー大作の絵画コンクールで特別審査員
最新ニュース -
『ジョン・カーター』のココに胸きゅん!vol.1 肉食&母性本能くすぐるヒーロー
最新ニュース -
『ジョン・カーター』の世界観をひと足先に体験 2メートル超えの迫力フィギュアも!
最新ニュース -
ディズニーの“夢”を再現 110体のキャラクターも楽しめる展示イベントが開催!
最新ニュース -
ひな祭り記念、ガールズパワーみなぎる最強ヒロイン映画を一挙紹介!
最新ニュース -
中山優馬、声優でハリウッドデビュー!『ジョン・カーター』ワールドプレミアに大興奮
最新ニュース -
幻想的なシンフォニーに酔いしれる!『ハンター』注目の一篇を公開
最新ニュース -
巨大クリーチャーの姿がお披露目に!『ジョン・カーター』新たなるビジュアルが解禁
最新ニュース -
ミッキーが舞い、光があふれ出す 東京ディズニーシーの10年間を凝縮したDVD発売
最新ニュース -
注目スター、テイラー・キッチュの眼差しに胸キュン『ジョン・カーター』ポスター解禁
最新ニュース -
『ジョン・カーター』プロデューサーが語る、100年越しの“ヒーロー”映画化のワケ
最新ニュース -
『ジョン・カーター』テイラー・キッチュ 次世代のハリウッドを背負う男の素顔は?
最新ニュース -
ジャック・スパロウらと徹底比較! ジョン・カーターは新時代のヒーロー像を体現?
最新ニュース -
未知なる惑星“バルスーム”の姿が明らかに 『ジョン・カーター』最新映像が解禁!
最新ニュース -
ブレイク必至の次世代スター、テイラー・キッチュ来日!
最新ニュース -
ウィレム・デフォーが円熟の演技で魅せる! 『ハンター』予告編が解禁
最新ニュース
この記事の写真
/