ソ・ジソブ、“おじさん”呼ばわりに「悪くない気分」
韓国映画『ただ君だけ』に主演するソ・ジソブとハン・ヒョジュが揃って来日し、6月7日(木)に都内で行われた記者会見に出席した。
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チャンピオン経験もありながらもある事件がきっかけで心を閉ざしたボクサーと視力を徐々に失っていく女。社会の片隅でいちずに生きる男女の純愛を紡ぎ出す。
『映画は映画だ』、「ロードナンバーワン」などハードボイルドな作品への出演が続いたジソブにとって久々のラブストーリーとなった本作。ボクサー役ということで「アクションに対する準備が大変でした」とフィジカル面での苦労を認めつつも、やはりメンタルの部分での難しさが大きかったようで「やはり(自身が演じた)チョルミンのジョンファ(ヒョジュ)に対する恋愛の気持ちを維持する、その精神的なストレスが何より大変でした」と明かした。
一方、ヒョジュは視覚障害を抱える女性ということで「どう表現するか悩みました。実際に視覚障害の方に関するドラマやドキュメンタリーも見ました。そういう方たちの生活習慣に触れることで得るものはないかと努力しましたが、常に自分の中に『足りない』という気持ちでした。撮影が始まってから『もっとこうしたら』という変化が生まれてきました」とふり返った。
2人の共演は今回が初めてだが、ヒョジュはジソブについて「温かく、余裕のある雰囲気を持った方で、現場で私にかけているものを補って、こちらの気持ちをすごく楽にさせてくださいました」と絶賛。一方のジソブは「これまではTVなどを通じて見ていて、溌剌としたかわいい、はじけるようなイメージを抱いていたので、現場でヒョジュさんがいつも悩みながら慎重に進めていく姿を目にしたのは驚きでした」と意外な姿を明かした。
ちなみに劇中、ジョンファがチョルミンを「アジョシ(おじさん)」と呼ぶシーンがあるが、“オジサン”呼ばわりについてジソブは「実は撮影が始まる前から、そして最中も撮影が終わった今も彼女は僕を『アジョシ』と呼ぶんです。本当にオジサン扱いするというよりも愛称としての呼び名ですので、悪くないなという気分ですよ。実際、そう呼ぶ人が増えてきました(笑)」とユーモアたっぷりに語った。
映画の中で2人の愛は、見る者にもどかしさすら感じさせる“難しい恋愛”と言えるが、こういう恋愛について尋ねられるとジソブは「“恋愛”という言葉は非常に美しいですが、そこには相手への犠牲や苦労が伴うものです。そういう要素も愛のひとつである、そういうものが力となって、恋愛を導いていくのだと思います」と自らの恋愛観を少しだけのぞかせつつ語る。
同じ質問にヒョジュは「こういう難しい恋愛は高貴で美しいからこそ、映画の題材になるのだと思います。私にとっても憧れであり、つらく難しいものですが、私も含めた多くの女性が一度は経験したいと思ってるのではないでしょうか」と一筋縄ではいかない恋愛願望を明かした。
『ただ君だけ』は6月30日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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