“詐欺男”阿部寛、詐欺撲滅キャンペーンに出席し「不謹慎ですみません」
映画『カラスの親指』で詐欺師の主人公を演じた阿部寛が11月15日(木)、東京・丸の内の三菱東京UFJ銀行・丸の内本店にて警視庁との協力で行われた「詐欺撲滅キャンペーン」に出席。親子間でのコミュニケーションの強化などによる詐欺の撲滅を訴えた。
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映画で阿部さんは、全てを失って詐欺師に転落した男・タケを演じており、同業者のテツ、さらには身寄りのない姉妹らと共に新たな人生を踏み出すため、自分たちを虐げる組織を相手に詐欺を仕掛ける。
よりによって詐欺師役での詐欺撲滅キャンペーン出席に、阿部さんは「不謹慎ですみません(苦笑)」と居心地が悪そう。「僕が演じたのはかわいい詐欺師。宣伝しづらいのですが、今日はアウェーの中で思い切り宣伝させていただきます!」と開き直った。
「都内全金融機関等警戒強化日」としてこの日、“振り込め詐欺ゼロ”を目指して都内の金融機関に1万人の警察官を配置した。警視庁によると今年に入ってから10月までで、いわゆる振り込め詐欺など「特殊詐欺」は1,770件で被害総額は何と65億円。丸の内署の若松敏弘署長は「ご両親に時々電話をして声を聞かせるようにしてほしい」と高齢者を狙った振り込め詐欺の防止策を訴えた。阿部さんも「僕にも年取ったオヤジがいるので、できるだけコミュニケーションを取るようにしたい」と真剣な表情でうなずいた。
警視庁の高橋清隆副総監は、それ以外にも高齢者を狙った振り込め詐欺の防止策として「自宅の電話を留守電にすること」、「(息子や娘を名乗る電話で指示されても)知らない人に金を渡さないこと」を提言。「振り込め詐欺は高齢者の財産を奪い、『何とかしてあげたい』という気持ちを砕く卑劣な犯罪。人々が信じ合う社会を壊そうとするものです」と怒りの声を上げた。
「警察の方にも頑張っていただき、金融機関の方にもぜひご老人に声を掛けていただけたら」と阿部さん。最後に「みなさん、詐欺に騙されないように。でも僕の映画には騙されてください!」と呼びかけ会場は笑いに包まれた。
『カラスの親指』は11月23日(金・祝)より公開。
《シネマカフェ編集部》
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