【東京国際映画祭】「サクラグランプリ」はスウェーデンの青春映画『ウィ・アー・ザ・ベスト!』
第26回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが10月25日(金)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、スウェーデンの青春映画『ウィ・アー・ザ・ベスト!』(ルーカス・ムーディソン監督)が最高賞にあたる…
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同作は80年代初頭を舞台に、初期衝動に駆られてパンクバンドを始める女子中学生の弾けるような日々を描いた青春映画。デビュー長編『ショー・ミー・ラヴ』で孤独なティーンの心情を描き、国際的な注目を浴びたムーディソン監督が15年振りに原点回帰を果たした作品だ。
トロフィーを受け取ったムーディソン監督は、「まったく予想していませんでした。実は今夜は、原宿に行って買い物や食事を楽しむ予定だったんです。本当に何て言ったらいいか…」と大喜び!
原作は、漫画家である妻のココが執筆しており「しかもストーリーは、彼女の青春時代がベースになっています。たくさんの人にお礼を言いたいですが、何よりココの青春時代に感謝したい」と美しい夫婦愛を披露していた。
「コンペティション部門」の審査員長を務める中国の巨匠チェン・カイコー監督は、「私たちはグランプリ作品に卓越した完成度を求めた。この作品にはエネルギッシュな魅力と情熱があり、全員一致で受賞を決めた。とても満足いく結果」と審査員(女優のムン・ソリ、プロデューサーのクリス・ブラウン、クリス・ワイツ監督、女優の寺島しのぶ)を代表し、同作を称えた。さらに、映画祭に駆けつけたファンやスタッフに感謝の意を述べ、「最後は覚えたての日本語で締めたいと思います…、倍返しだ!」と会場を沸かせていた。
<第26回東京国際映画祭 受賞一覧>
■東京 サクラ グランプリ:
『ウィ・アー・ザ・ベスト!』(ルーカス・ムーディソン監督/スウェーデン)
■最優秀監督賞:
ベネディクト・エルリングソン(『馬々と人間たち』/アイスランド)
【受賞コメント】
この賞はスタッフ、仲間、俳優たち、もちろん馬たちのものです。今から言うことは通訳できるかな? ブルルル~(馬の鳴き声)
■最優秀男優賞:ワン・ジンチュン(『オルドス警察日記』/中国)
【受賞コメント】
より監督が一生懸命頑張ってくれた結果だと思う。この賞をいただき、大きな翼をもらった気がします。そして今日ここにいる妻にお礼を言わなければ。いま言わないと、帰国してから何を言われるか分かりませんから(笑)。
■最優秀女優賞:ユージン・ドミンゴ(『ある理髪師の物語』/フィリピン)
【受賞コメント】
この素晴らしい賞が、作品に大きな力を与えてくれることは間違いありません。公式上映後、仕事で一度フィリピンに戻りましたが、授賞式に戻ってきて良かった! フィリピンは女性のように、美しく強い国。そして今後も、日本には何度でも戻ってきたい。「ドン・キホーテ」でのショッピングがまた終わっていませんから(笑)。
■最優秀芸術貢献賞:
『エンプティ・アワーズ』(アーロン・フェルナンデス監督/メキシコ=フランス=スペイン)
■審査員特別賞:『ルールを曲げろ』(ベーナム・ベーザディ監督/イラン)
■観客賞:『レッド・ファミリー』(イ・ジュヒョン監督/韓国)
■「アジアの未来」作品賞:『今日から明日へ』(ヤン・フイロン監督/中国)
■「日本映画スプラッシュ」作品賞:『FORMA』(坂本あゆみ監督/日本)
10月17日(木)から25日(金)の9日間にわたり開催された第26回東京国際映画祭。97本の作品が上映され(総上映回数は303回)、3万5,139人を動員し、華々しく幕を閉じた。
《シネマカフェ編集部》
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