【ハリウッドより愛をこめて】オスカー前哨戦!『ゼロ・グラビティ』の舞台裏
ハーイ、みなさん! 秋の到来をエンジョイされていることと思います! 私は、日本の秋が大好き。たぶん1番好きな季節だと思います。なぜなら美味しい食べ物…
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さて、ハリウッドでは秋の季節というと、大手映画会社がこぞって、来年の賞シーズンで勝利を収めることを期待して、多くの映画を公開する時期になります。映画ファンなら、きっと気が付いてる方もいると思うけれど、ノミネーションを受ける映画の多くが、ここアメリカでは、これから年末にかけて公開されるのです。そう、これは決して偶然ではないんですよ!
というのは、秋は映画が注目を浴びるのにベストなシーズンであり、賞レースの投票が行われる時期が数か月先に迫っているので、映画会社は9月後半から12月にかけて公開することで、映画芸術科学アカデミー会員の気を引くようにしているんです。映画自体が素晴らしい出来であるのも当然のことですよ! ですから私にとって、1年間の中で1番ベストの時期は毎年、年末の2か月間なんです。
いまのところ、オスカーの呼び声が高い映画は、おそらくサンドラ・ブロックの最新作『ゼロ・グラビティ』でしょう。この作品は、初めて宇宙空間でミッションを行うことになったライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)のストーリーです。彼女は繋がれていたスペース・シャトルからなんらかの理由で宇宙に放たれてしまい、後のストーリーは、彼女が地球へ戻るためのスペース・シャトルに乗船するための方法を考えていくというもの。
ジョージ・クルーニーが、シャトルの船長であるマット・コワルスキー中尉に扮していますが、この映画の主役は、間違いなくサンドラ・ブロックでしょう。映画のほとんどのシーンは、彼女だけの独り舞台なのです。なのでこの映画を観ると彼女のさまざまな感情の機微に触れることができますよ。
そして、多くの批評家が、アカデミー賞受賞女優であるサンドラが見せた演技を彼女の最高のものだと絶賛しています。サンドラは、アカデミー賞の主演女優賞のノミネーションを受けることにもなるでしょう。それから、この作品のユニーク(かつチャレンジング)な演出方法で、最優秀映画賞のノミネーションにも上ることになると思います。この映画は、非常によく出来たアクション・スリラーなので、親子チームのアルフォンソ・キュアロンとホナス・キュアロンが、アカデミー賞のいくつかの部門にノミネートされたとしても、私は驚きません。
『ゼロ・グラビティ』は興行成績も素晴らしく、アメリカでは、3週間連続首位の座にいました。それから、この数週間だけで、すでに世界興行収入は2億8,000万ドル(約275億円)を稼ぎ出しているんです! この作品はジェイムズ・キャメロン監督のようなハリウッドのトップにいる人たちからも賞賛を受けていて、キャメロン監督は「この作品は宇宙空間を描きあげた最高の映画だと思う。宇宙を題材にした映画の最高峰だと思うし、これほどまでもっと長い時間、観たいと思った映画はない」と大絶賛しています。
またクエンティン・タランティーノ監督は『ゼロ・グラビティ』を、自身の2013年の年間トップテン映画の1本に上げています。公開が延期されて離陸するのに大変だった映画にしては、悪くないことですよね!
この映画が完成し、劇場公開されるまでには、長い、困難な道のりがありました。まず、主役にふさわしい女優のキャスティングです。最初、この映画はアンジェリーナ・ジョリーを念頭に置いて製作されることになっていたのですが、アンジェリーナは、この映画ではほかの作品で支払われる2,000万ドル(約20億円)のギャラを受け取れないと知ってオファーを断ったのです。
そしてマリオン・コティヤール、スカーレット・ヨハンソン、ブレイク・ライヴリーの名前が浮上した中で、ナタリー・ポートマンがこの作品に強い興味を示したので、ナタリーと出演交渉を続けていましたが、ほかの作品とのスケジュールの兼ね合いで、違う女優を探さなければならないことになりました。そのとき、サンドラ・ブロックの名前が上ってきたのです。
サンドラが主役の座に収まったことが功を奏したと言えますね。サンドラはこの作品でオスカー像のコレクションを増やしてくれるに違いないと期待しています!
《text:Lisle Wilkerson》
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