【シネマカフェ的海外ドラマvol.311】TVでも映画でも大活躍のイケメン/アーロン・ポール<後編>
エミー賞受賞ドラマ「ブレイキング・バッド」のジェシー・ピンクマン役で、全米の人気者となったアーロン・ポール。前編に続き、後編でも彼に語っていただきます。
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5シーズン続いた「ブレイキング・バッド」の最終話を撮り終えた翌朝、彼が主演最新作『ニード・フォー・スピード』の撮影に入ったのは前編でお伝えした通り。ちなみに、「ブレイキング・バッド」の盟友にして、主人公のウォルター・ホワイトを演じるブライアン・クランストンも最終話を撮り終えた直後、バンクーバー行きの飛行機に飛び乗って『GODZILLA ゴジラ』の撮影現場に向かったそう。この多忙さからも、出演者2人が揃って人気を不動のものにしたことが分かります。
では、ギリギリのスケジュールにもかかわらず、アーロンが出演を熱望した『ニード・フォー・スピード』とはどんな映画なのか。人気レーシングゲームをベースにした『ニード・フォー・スピード』は、親友を亡くした上に無実の罪を着せられた若き天才ドライバー、トビーの物語。
刑務所生活を終えたトビーは親友を死に追いやり、自分を陥れたライバルに復讐するため、そして無実を証明するため、禁断のストリートレースに臨みます。脚本をめくる前は「“よくあるゲームの映画化企画か”という気持ちだった」と認めるアーロンですが、めくった脚本の中には嬉しい驚きがあったそう。
「僕はすぐさま登場人物たちに魅了されたし、軽快で楽しいストーリーにも惹かれた。何年もシリアスな『ブレイキング・バッド』に取り組んできたから、軽いものをやりたい気持ちもあったんだ。この映画も物語の始まりは重くてシリアスだけどね。でも、トビーがたどる運命の中には、愉快な仲間との友情があり、女の子とのロマンスもある。そういうのが僕は好きなんだ(笑)」。
その言葉通り、『ニード・フォー・スピード』は恋あり、友情あり、激しいレースシーンあり。なかでも、天才ドライバー役だけに、ドライビングシーンには心踊る反面、ちょっとした衝撃もあったとか。
「監督のスコット・ワウは『バニシング・ポイント』や『ブリット』、『トランザム7000』といった、CGが全盛じゃない頃のカーアクション映画を目指していたんだ。だから、僕もまずはドライビングを学ぶ必要があったね。速く走るだけでなく、バックしたり、360度ターンしたり、ドリフトしたり。撮影でも多くのシーンにチャレンジしたけど、現場で一番ナーバスになったのは、時速75~80マイルでカメラに向かって走らなきゃいけなかった時かな。だって、誰かがカメラを構えているわけで、その人にぶつけたくなかったからね。最初のテイクで僕はカメラから15インチほど離れたところで止まったんだけど、監督のスコットは『もっと近づかないと駄目だ』って言うんだ。『ぶつかってもいいから!』ってね。あれにはまいったよ(笑)」。
浅はかさが玉に瑕のジェシーを長年にわたって演じてきたものの、アーロン本人は思慮深い性格のよう? そんな中、TVドラマと映画の違いを、彼はこう語ります。
「TVドラマの場合、長い期間にわたって細かく複雑な物語を丁寧に語ることができるのがいいよね。でも、時間をかけてじっくりと丁寧に語る物語を求める傾向は、映画の観客も同じだと思う。この作品も2時間を超えるし、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のオリジナル版は4時間あったんだろう? それを観たがる声も上がっているよね」。
ここで、気になる話題を1つ。「ブレイキング・バッド」のスピンオフ、「Better Call Saul」の制作が決定し、クリエイターのヴィンス・ギリガンとアーロンが話し合いを持ったとの情報もありますが、出演の可能性は?
「どうかな(笑)。そうなったら大興奮だよね。素晴らしい作品になるのは間違いないし。もし出演させてくれるなら、僕は喜んでやるよ」。
全米ではジュリエット・ルイスと共演した『Hellion』(原題)が6月13日から公開。そのほか、リドリー・スコット監督の『Exodus:Gods and Kings』、ラッセル・クロウやアマンダ・セイフライドと共演する『Fathers and Daughters』なども控えたアーロン・ポールからますます目が離せません。
《text:Hikaru Watanabe / photo:Kaori Suzuki》
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