シャイア・ラブーフ、二面性を持つ“死神”クリスチャンに…ブラピ主演『フューリー』
ロンドン映画祭クロージング上映が決定し、すでにアカデミー賞最有力候補に挙る勢いの『フューリー』のメイキングカットが到着した…
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第二次世界大戦下、新兵ノーマン(ローガン・ラーマン)が配置されたのは“激しい怒り”という意の“フューリー”と名付けられた戦車で戦場を駆る、ウォーダディー(ブラッド・ピット)率いるチーム。彼らはたった5人で、300人の精鋭部隊を相手に立ち向かおうとしていた…。
到着した場面写真には、凄惨な戦場でひとり、天を仰ぐ男の姿が…。仲間から“バイブル”と呼ばれる副司令官の米兵士ボイド・スワンだ。“バイブル”を演じるのは、『トランスフォーマー』3作品で主役を務めてきたシャイア・ラブーフ。
「僕が演じているボイドは“フューリー”の副司令官だ」とラブーフは語る。「タンクの主砲であるHV76mm砲を操る冷血な殺し屋だが、信心深い男でもある。聖書を読むクリスチャンが戦場の殺戮とどう折り合いを付けるのかが興味深い」存在だと言う。
近年の彼は、トム・ハーディとの共演作『欲望のバージニア』、日本公開も間近のラース・フォン・トリアー監督の問題作『ニンフォマニアック』などに出演しており、演技の幅を広げている。本作でも、クリスチャンでありながら敵兵に対する殺し屋という二面性を持つ冷酷な役に徹するため、軍人たちと会話を交わすなど役作りに臨んだ。
その中のひとり、第二次大戦中に実際に従軍したドン・エヴァンスという兵士からは「クリスチャンで正義感が強い。殺しは殺しでも“killing"と“murder”の二種類があり、その間には大きな違いがある」と力説されたという。ラブーフ演じる“バイブル”には、聖書に則ってはいるが、敵を殺すことに罪悪感はない、という彼の言葉が反映されており、さらに、その冷酷かつ獰猛な姿から“死神”というキーワードを連想させたという。
また、ラブーフは、本作のデヴィッド・エアー監督について、「デヴィッドは特異な経歴の持ち主で、色々な事を語り聞かせてくれ、こちらの話も聞いてくれる。我らの隊長だったよ。ちょっとイカれてるが、だからこそいい」と笑顔を見せた。元海軍という経歴でリアリティを追求し、兵士の二面性を最大限に引き出した監督との仕事は、よほど大きな刺激となったようだ。
プロデューサーのジョン・レッシャーは、「デヴィッドの手に掛かると、神を信じながらも喜んで殺すような二面性のある男という描写になる。シャイアは魂のこもった深みのある芝居をしてくれる。いままでに見たことのないような打ち込みようで感心したよ」と語っており、監督の手腕とともに、見事にそれを体現させたラブーフを賞賛する。
ラブーフが演技者として新境地を見せた本作では、監督、そしてブラッドと映るメイキング写真からも、仲間たちと刺激し合うこともまた演技の幅を引き出す要素であることを伺わせている。
『フューリー』は11月28日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。
《text:cinemacafe.net》
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