【シネマカフェ的海外ドラマvol.326】マット・ディロン、新境地に挑む「役の立場が自分と一緒だった」
現在、日本を含む125の国と地域で世界同時放送中の新作ドラマ「ウェイワード・パインズ 出口のない街」。『アウトサイダー』から…
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『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督が製作総指揮を務める「ウェイワード・パインズ」は、ミステリー作家ブレイク・クラウチのベストセラー小説をドラマ化したもの。マット扮するベテラン捜査官のイーサンが、外部との連絡が一切取れず、住民たちの挙動も不審で秘密に彩られた謎の街ウェイワード・パインズに迷い込んでしまいます。
街にまつわる秘密を軸に、謎が謎を呼んでいくこの物語。第1話の脚本を受け取ったマットも、「読んでいるうちに疑問がたくさん生まれた」と言います。「秘密に満ちた街や奇妙な住民たちの謎を解明しようとするイーサンと同じように、僕の頭の中も物語でいっぱいになってしまった。ウェイワード・パインズの街に吸い込まれてしまったんだ」。
一見すると穏やかでありながら、実際は厳格な掟に支配されているらしきウェイワード・パインズ。その中でイーサンはもがきにもがき始めますが、マットは「自分自身と演じる役の立場が一緒だと感じられた初めての作品かもしれない」と明かします。「演じる僕だけでなく、きっと視聴者も自分とイーサンを重ね合わせてくれると思う。イーサンが何か手がかりを見つけたら、視聴者も物語の手がかりを得る。それが物語の正しい在り方だと思うんだ。何話も続く連続ドラマの場合は特にね」。
映画俳優のドラマ出演が当たり前となった昨今、満を持しての連続ドラマ初主演となるマットですが、実は彼には名作ドラマの監督を務めた経験が。1997~2003年にHBOで放送された「OZ/オズ」は、映画並みのクオリティを誇るドラマの先駆けに数えられる1本です。「確かに、あの頃からドラマに対して可能性を感じていた部分はあると思う。『OZ/オズ』は本当に画期的なシリーズだったからね。監督したのはシーズン3の1話分だけど、すごくいい経験になった。その後、自分の監督作(映画『シティ・オブ・ゴースト』)を手掛ける際にも、『OZ/オズ』での経験を活かすことができたんだ」。
ちなみに、お気に入りのドラマは「ボードウォーク・エンパイア」「ザ・ソプラノズ」「ブレイキング・バッド」。さらには、「弟(ケヴィン・ディロン)が出演していたんだ」という「アントラージュ」も、「毎週欠かさず観てはいなかったけど、気楽に観ていた(笑)」そうです。なかでも「ブレイキング・バッド」は、「物語のすべてを把握できなくても、何だか好きだと思える作品」とのこと。「それってすごいことだと思うんだ。僕たちのドラマもそうあってほしいね」と語る姿からは、主演ドラマにこめた想いが伝わってきます。
苦悩する役柄にハマる存在感や笑顔のときもなぜか寄っている眉間の皺のせいか(?)、会う前は寡黙なイメージだったマット・ディロン。実際の彼は朗らかで、お喋り好きで、面白いナイスガイでした。そんな彼が生み出す“イーサンの旅”の果てに待ち受けるものは何なのか、今後の展開から目が離せません。
《シネマカフェ編集部》
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