大人を夢中にさせる幼い兄弟のメイキング&オフショット解禁『ぼくらの家路』
突然消えた母親を捜して旅に出た、10歳と6歳の兄弟の成長と冒険の物語『ぼくらの家路』が、9月19日(土)より劇場公開される
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10歳のジャックは、シングルマザーで不在がちな若い母親に代わり、6歳の弟マヌエルの世話と家事を一手に引き受けている。しかし、ある事件をきっかけに、ジャックは施設に預けられることに。やがて待望の夏休みを迎えるが、母親から迎えが3日後になると連絡が入り、彼はいてもたってもいられず施設を飛び出す。家に母親は不在でカギもなく、携帯は留守番電話。預け先までマヌエルを迎えに行ったジャックは、母を捜して仕事場、ナイトクラブ、昔の恋人の事務所まで、ベルリン中を駆け回る。そして、ジャックが最後に下した、意外な決断とは──?
本作は、ドイツ・ベルリンを舞台に、幼い兄弟が行方の分からなくなった母親を探して街を昼夜奔走する3日間の物語。シリアスな現実を目の当たりにし、傷つきながらも少しずつ逞しくなってゆく少年の心の機微を繊細に描き、ベルリン国際映画祭を始め世界各国の映画祭で絶賛を受け、ドイツ映画賞2015でも「作品賞銀賞」を受賞した。
映画は、母親を訪ね歩き、弟のマヌエルを常に気遣う兄・ジャックをただひたすら同じ目線で捉えていく。その表情がいつもどこか思い詰めているのに対して、マヌエルはいつでも欲求の赴くまま、無邪気にふるまっているのが印象的だ。
この対照的な兄弟のペアリングを見るためのオーディションは、すぐにうまくいったという。撮影中は長いシーンを何度も撮り直すことも少なくなく、幼い子どもたちのモチベーションを保つのは簡単ではなかったというが、そんなとき、エドワード・ベルガー監督は、「彼らがもう同じ演技をしたくなくなったときの最後の手段として、次のテイクが最後になるかどうか賭けたりしたんだよ。もし僕が負ければ、彼らはドーナツ一箱をもらうことができた。そして、僕がついに『これだ、やったぞ!』と言った瞬間、彼らはサッカーの試合でゴールを決めて勝ったみたいだったね(笑)」と、演技初挑戦の子どもたちとの向き合い方について明かしている。
ドイツ中で6か月もの間、毎日行われたオーディションでジャック役を勝ち取り、ベルリン国際映画祭ではその圧倒的な存在感を賞賛された天才肌イヴォ・ピッツカー。そして、日本のマスコミ試写で女性記者から圧倒的な人気を誇った天使キャラ、マヌエル役のゲオルグ・アームズ。この2人の少年が放つ魅力に、ぜひ注目してみて。
『ぼくらの家路』は9月19日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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