【特別映像】キュートで切ない別れ…異色“バディ”の逃亡劇の始まり『独裁者と小さな孫』
昨年度、東京フィルメックスにて「観客賞」を受賞した、イランの巨匠が平和への願いを込めた寓話『独裁者と小さな孫』が…
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独裁政権に支配される、どこかの国。ある日、クーデターが起こり、老いた独裁者は幼い孫と共に逃亡を余儀なくされる。彼は政権維持のため、多くの罪なき国民をに処刑してきた冷酷な男だった。変装で素性を隠しながら、独裁者と孫は海を目指す。2人が逃亡の旅で目の当たりにする驚くべき光景とは!? 彼らに待ち受けるのは、絶望か希望か――。
ヨーロッパで亡命生活を続ける、『カンダハール』『パンと植木鉢』『ギャベ』などで知られるイランのモフセン・マフマルバフ監督の待望の最新作は、平和への渾身の願いを込め未来への希望を描くロードムービー。2014年の第15回東京フィルメックスで「観客賞」を獲得、ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門のオープニングを飾ったほか、ベイルート国際映画祭でも「観客賞」、シカゴ国際映画祭で「最優秀作品賞」に選ばれるなど、各国の映画祭を席巻した。
届いた本編映像は、クーデターが勃発し、国外へ避難することになった大統領一家の幼い孫が、大好きな幼なじみのマリアと「離れたくない」と必死に抵抗するという別れのシーン。厳粛な空気の中、歩みを進める一家の先頭を凛々しく、颯爽と歩く幼い孫は、かっこ良くポーズを決め、マリアと並んで歩く2ショットは実にキュート。その後、マリアのもとへ駆け戻ろうとする孫を遮る執事たちの姿が、悲しい別れのシーンではあるものの、観る者を惹きつけるユーモアにあふれた映像となっている。
観る者の魂に突き刺すほどの衝撃的な内容ながらも、人間愛とユーモアにあふれ、ロードムービーらしいスリルと冒険と希望が詰まった本作。自らの過去の罪に追われ老いた独裁者と、まだ小さな孫の逃亡の旅をスクリーンで目撃してみて。
『独裁者と小さな孫』は12月12日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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