【シネマカフェ的海外ドラマvol.338】トニー賞も有力? 「glee」人気キャストがブロードウェイで大活躍!
12月2日にファイナル・シーズンがリリースされ、いよいよシリーズの幕を閉じる「glee/グリー」。私も大好きなドラマだけに、終わってしまうのは切ないところ…
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今年9月、ブロードウェイの舞台には、「glee/グリー」の中で活躍してきた2人の姿がありました。1人は「ファインディング・ネバーランド」に出演するマシュー・モリソン。もう1人は「ハミルトン」に出演するジョナサン・グロフです。
マシュー・モリソンと言えば、マッキンリー高校グリー部の顧問、ウィル・シュースター先生役でおなじみ。その彼がミュージカル「ファインディング・ネバーランド」では、主人公の劇作家ジェームズ・バリに扮しています。
名作「ピーター・パン」の生みの親として知られるジェームズ・バリ。オリジナルの映画版ではジョニー・デップが柔らかに演じていましたが、マシューのバリも非常にスウィート。父親を亡くして心を閉ざす少年を優しく導きながら、「ピーター・パン」の世界を生み出すまでを好演していました。「glee/グリー」のシュー先生は高校生を相手に奮闘していましたが、いたいけな少年と真摯に向き合うマシューも素敵です。もちろん、ミュージカルですから歌って踊るシーンあり! なかでも、第一幕のラストを飾る「ストロンガー」はとてもパワフルで、高揚感溢れる必聴曲でした。
一方、ジョナサン・グロフはマッキンリー高校グリー部のライバルチーム、ボーカル・アドレナリンのジェシー役で「glee/グリー」ファンに人気。レイチェル(リー・ミシェル)の元カレでもあるジェシーが、ファイナル・シーズンには意外な形で登場します。ちなみに、リー・ミシェルとジョナサン・グロフは大の仲良し。ブロードウェイ・ミュージカル「春のめざめ」での共演も印象深いところです。
そんなジョナサンが、アメリカ建国の父の1人と言われるアレキサンダー・ハミルトンの半生を描いたミュージカル「ハミルトン」に出演。「ハミルトン」は現在、ものすごい勢いで大ヒットしているヒップホップ・ミュージカルです。
史劇とラップミュージックを融合させた斬新さからユニークな配役、クールなパフォーマンスまで、見どころ満載の「ハミルトン」。その中で、ジョナサンはイギリス国王ジョージ3世を演じています。植民地支配の圧政でアメリカ独立を招いたジョージ3世ですが、もちろん「ハミルトン」はアメリカ側の視点で描かれているため彼の人物描写自体がかなりコミカル。若干ウケ狙いのゴージャスな王様ルックに身を包んだジョナサンは、何とも言えない異質な存在感を放っていました。その美声もさることながら、目の据わり具合で観客の爆笑を誘う怪演ぶりがさすが。というより、コメディリリーフに徹しているのに、歌声はとんでもなく美しいミスマッチの妙に可笑しさがこみ上げてきます。来年度トニー賞の最有力候補と言われている「ハミルトン」。ぜひとも、ジョナサンにミュージカル部門助演男優賞を獲っていただきたいものです!
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