【シネマVOYAGE】究極の絶景に出会う『エヴェレスト 神々の山嶺』
標高8848m! 氷点下50度! 最大風速50m以上!──エヴェレストは登山家が挑む山であり、ごく普通の人が気軽に登れる山ではない、自分には縁の無い場所だと…
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原作は夢枕獏氏のベストセラー小説「神々の山嶺」。映画では主人公の山岳カメラマンの深町(岡田准一)が取材先のネパールの首都カトマンドゥで古いカメラを見つけたことをきっかけに、日本の天才クライマー羽生丈二(阿部寛)と偶然に出会い、イギリスの伝説の登山家ジョージ・マロリーの謎を追いかけていく物語です。
人類が初めてエヴェレストに登頂したのは1953年5月29日。ジョン・ハント率いるイギリス隊のメンバー、ニュージーランド人のエドマンド・ヒラリーとシェルパのテンジン・ノルゲイによって南東稜登頂が為し遂げられました。けれどそれより以前、1924年にエヴェレストの山頂を目指していたジョージ・マロリーとパートナーのアンドルー・アーヴィンが登頂していたとしたら? 遭難して遺体で発見されていますが、もしも彼らが登頂した後に遭難していたとしたら? というジョージ・マロリーの謎と現代を生きる深町と羽生の物語が絡み合い、さらに2人を想う涼子(尾野真千子)の存在が加わって──山岳史上最大のミステリーあり、山に魅了された日本の男たちの友情あり、ロマンスもあり…もう、いろんな意味でドラマチックなんです。
羽生が挑むのは“冬季南西壁・単独無酸素登頂”という前代未聞の登攀(とうはん)。「なぜ、敢えて危険な道を選んで登るのか?」という疑問は当然浮上しますが、羽生と彼の挑戦をカメラに収めようとする深町を見ていると、いつの間にかその疑問はどこかへ消え去り、気づけばすっかりエヴェレストの魅力に引き込まれている。そして岡田准一さんや阿部寛さんたちが実際に登って撮影した場所へ行ってみたくなるわけです。
観る前は「普通の人が行く場所じゃない」と勝手に思い込んでいましたが、エヴェレストを登る旅を調べてみると、登る高さによって、本格的な登山からトレッキング的なものまでいろいろありました! とはいってもハイキングとはわけが違うので、ある程度の覚悟は必要でしょうけれど…。岡田さんや阿部さんが「神に近づいた気がした」という絶景を見に、撮影中に「毎日食べていた」というネパールの家庭料理ダルバートを食べに、エヴェレストを旅リストに加えようと思います。
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