サントラもグラミー賞ノミネート!音楽業界の裏側描く「Empire/エンパイア」に注目
レオナルド・ディカプリオが念願のオスカーを獲得したことも記憶に新しいアカデミー賞。あるいは、映画界やテレビ界の権威ある賞としてゴールデン・グローブ賞やエミー賞、ミュージカル・演劇のトニー賞、その年の音楽界を象徴するグラミー賞などが注目
海外ドラマ
スクープ

あまり日本では馴染みがないゴールデン・リール賞だが、その歴史は意外にも古い。1964年から始まったアカデミー賞「音響編集賞」よりも10年早い、1954年から開催されており、まさに「音響編集賞」の先駆けともいえる由緒ある賞だ。アメリカ映画の音響編集・音楽編集の団体(MPSE)から与えられ、受賞作はいわば音響のプロから認められた証といえる。そんな栄誉ある賞の「TVショート・フォーム 音楽作品部門」を見事受賞したのが、「Empire/エンパイア 成功の代償」。
本作は、『プレシャス』でアカデミー賞にノミネートされた監督リー・ダニエルズと「24 -TWENTY FOUR-」のヒットメーカーがタッグを組み、音楽業界の裏側を舞台に、巨大ヒップホップレーベル“エンパイア”の相続を巡る熾烈な争いと、成り上がり一族経営ゆえのドロドロをスキャンダラスに描き出す。
アメリカで放送されるや、シーズン1は12回連続で視聴者数を増加させ、たった4か月で頂点に君臨! 視聴者数は「24」超えの1,765万人、放送時のツイート数は330万、YouTubeの動画再生は1,000万回以上と記録的大ヒットに。ドラマ最高額の広告料も誇り、常識を打ち破り続ける社会現象ドラマとなっている。
本作の魅力は、なんといってもストーリーやキャラクターに合った音楽。先日発表された第58回グラミー賞では、サウンドトラック部門ノミネート(「Empire (Original Soundtrack from Season 1)」)を果たし、ドラマ業界の枠を超えて、音楽業界からも高い評価を得ている。ジャスティン・ティンバーレイクやジェイZなど数々のアーティストをヒットに導いてきた名プロデューサー、ティンバランドが全曲オリジナルで手がけており、コートニー・ラブ、メアリー・J. ブライジ、ジェニファー・ハドソンなどが、ハマリ役ともいえるゲスト出演の仕方をしていることも見どころだ。
本作で、“エンパイア”が抱えるアーティストであり、一家の次男ジャマル・ライオンを演じているジャシー・スモレットは、サントラの中でも「何度も歌っているのに、未だに飽きることがないのが『ユー・アー・ソー・ビューティフル』。あれはベッキーを演じるギャビー(『プレシャス』のガボレイ・シディベ)のために共作した曲で、毎回、ギターとともに曲が流れると幸せな気分になる それと、『グッド・イナフ』と『パワー』も」と、シーズン1でのお気に入り曲を挙げる。
また、彼ら兄弟の母親クッキー・ライオン役でゴールデン・グローブ賞に輝いたタラジ・P・ヘンソンは、「私は『グッド・イナフ』がお気に入り。いまだに、聴くと感動するわ」と明かす。
「『グッド・イナフ』は、ストーリーを物語る上で、魔法にも似た効果を持っていたと思う。台本を読んだ時点では、どう編集されるか分からなかったけど、実際には、ミュージックビデオのような仕上がりになったわ。子どもが階段の下でゴミ箱に入れられるところが、成長した現在のジャマルとオーバーラップすることで、彼の当時の心情が表現される。音楽を使ってストーリーを表現するうまいやり方だと思ったわ。あの曲を聴くたびに、母親として、鳥肌が立つの。幼い子どもをあんな目に遭わせなければならず、母親は刑務所に入り、ガラス越しでしか息子に会えない。数年後に息子があの日のことを歌っている姿を見る…。本当に深い心情を描いた美しいシーン。個人的には、あの曲がベストね」と語り、ドラマのストーリーになぞられた曲のパワーに感嘆の声を寄せている。
まさに“見てよし”“聴いてよし”、必見&必聴ドラマの登場といえそうだ。
「Empire/エンパイア 成功の代償」はDVDリリース、デジタル配信中。
<「Empire/エンパイア 成功の代償」リリース情報>
DVDコレクターズBOX発売 7枚組 発売中
価格:9,600円+税
※レンタル中 ※デジタル配信中
(C)2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
発売元:20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
《シネマカフェ編集部》
特集
関連記事
-
セレーナ・ゴメス、新作テレビドラマの製作総指揮に!
最新ニュース -
ド派手&悪趣味で社会現象に!今年のトレンド“タッキー”を牽引「Empire」
海外ドラマ -
【シネマカフェ的海外ドラマvol.341】「Empire/エンパイア 成功の代償」“帝国”の主要キャストが来日!<前編>
海外ドラマ -
【シネマカフェ的海外ドラマvol.342】「Empire」人気の秘密は“家族感”「すべて息子たちのため」<後編>
海外ドラマ -
宇多田ヒカル、再始動の2曲が本日解禁!「とと姉ちゃん」&「NEWS ZERO」
最新ニュース -
又吉直樹原作「火花」、漫才シーン公開!「OKAMOTO'S」主題歌入りの予告編解禁
最新ニュース -
『ピッチ・パーフェクト1&2』のアカペラを“極上音響”で!立川で限定上映決定
映画
この記事の写真
/