【シネマカフェ的海外ドラマvol.355】大女優が“天才”と認めるサイモン・ヘルバーグとは?
今年の東京国際映画祭でオープニング上映されたのは、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』。その主演女優であるメリル・ストリープが…
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ギョロリと大きな目と困り気味の眉がクセになるサイモン・ヘルバーグの代表作は、もちろん「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」。2007年にCBSネットワークで始まり、現在も高視聴率を記録し続けている大ヒットドラマで、彼はメインキャストの1人を務めています。ドラマの内容を簡単に説明しますと、「ビッグバン★セオリー」はカリフォルニア工科大学に勤める学者男子たちの物語。頭脳明晰で、SF映画やアメコミをこよなく愛するオタクで、恋愛下手な4人の男子が、アパートの向かいの部屋に住む女優志望のペニーらも交えて不器用な青春模様を繰り広げます。
その中でサイモンが演じるのは、応用物理学者のハワード・ウォロウィッツ。他の3人同様とても頭がいいのに、1人だけ博士号を持っていないせいで馬鹿にされがちなハワードは、いわゆるキモいタイプである上に、お母さんと一緒に暮らすマザコンでもあります。ただし、ドラマが始まって早10シーズン。さすがにハワードも大人の男の階段を上るわけで、お似合いの素敵な女の子とちゃっかり巡り合うばかりか、あるときは仕事で宇宙に行ったりも。そんなハワードの成長と変わらない魅力を、サイモンが愛嬌たっぷりに表現しています。作品自体の人気もあり、フォーブス誌が発表する“米ドラマ俳優の高額所得者ランキング”で、年間推定所得2,250万ドルのサイモンは第3位にランクイン。ちなみに、同ランキングの第1、2、4位は、サイモンと共に学者男子を演じる共演仲間たちです。
一方、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』には、ピアニストのコズメ役で登場。実在した音痴の歌姫フローレンス(メリル・ストリープ)を、優しく穏やかな伴奏で支えるキャラクターを演じています。しかも、このコズメは第2の主人公とも言える役どころ。観客の目となって天真爛漫なフローレンスの奮闘を見つめながら、絶妙なユーモアと抜群の存在感を放っています。さらに、コズメのピアノ演奏シーンは、すべてサイモン自身によるもの! 「ビッグバン★セオリー」の中でいつも馬鹿にされているせいか(?)、ギャラの高額な有名俳優であることも含めて彼のすごさをついつい忘れてしまいがちですが、実はとても才能豊かなサイモン。メリル・ストリープも、「彼はコミカルな演技も素晴らしいのに、難しいピアノ曲も弾きこなすのよ。まさに天才ね」と絶賛しています。
『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』は12月1日に日本公開、「ビッグバン★セオリー」はシーズン10が全米で絶賛放送中。シーズン10は現在も撮影期間中ですから、これで「サイモン・ヘルバーグは仕事で忙しい」の理由がおわかりいただけたことでしょう。大女優も認めるサイモン・ヘルバーグの名を、ぜひ覚えておいてください!
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