エイミー・アダムス「絶対にやらなきゃ」…“育休”撤回しても出たかった『メッセージ』
アカデミー賞に作品賞、監督賞など8部門にノミネートを果たしたSF感動作『メッセージ』。本作において、その圧倒的な演技力で世界中に涙と感動をもたらしている
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本作は、優れたSF作品に贈られる文学賞「ネビュラ賞」を受賞した米作家テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を基に誕生した物語。“映像化不可能”といわれたこの作品を、『ブレードランナー 2049』の監督にも大抜擢された気鋭ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、独創的な映像美と世界観で映画化を実現させた。
そんな本作で主演を務めるエイミー・アダムスといえば、今年1月には“ハリウッド殿堂入り”を果たし、同性からの支持も高い、いまハリウッドで最も愛される存在のひとり。娘を亡くした言語学者のルイーズを演じる彼女は、自身も6歳の娘を持つ母親だが、本作の感動と衝撃の物語に心打たれたことから、“育児休暇”を撤回してまで出演したかったと明かしている。
エイミーといえばこれまで、『魔法にかけられて』(’07)、『アメリカン・ハッスル』(’13)、『ビッグ・アイズ』(’14)など、大作から賞レースを賑わす鬼才監督の作品まで次々と出演し、5度のアカデミー賞ノミネート、2度のゴールデン・グローブ賞受賞を誇る映画界きっての演技派として知られる。先日は本年度の「アメリカン・シネマテーク・アワード」にも選出され、本作に続き、トム・フォード監督作『ノクターナル・アニマルズ』の公開も秋に控えている。
そんな彼女は、本作のオファー当時、「次はどんな仕事をやるのか決めていなかったし、しばらく休養して母親業に専念したいと思っていたの」と、はじめは引き受けるつもりはなかったと語る。しかし、そんな彼女を出演へと突き動かしたのは、主人公ルイーズの“母としての決断”の衝撃と、その先に待ち受ける“誰も観たことがない感動のラスト”だった。
エイミーは、「観客が最初に見るルイーズは、娘の死を受けいれようと“愛と死に向き合っている”姿よ。脚本を読んだとき、そんなルイーズに惹きつけられたの。私の心の奥底の人間の核になる部分に語りかけてくるものを感じて、これは絶対にやらなきゃと思った」と、“母としての顔”も持つ彼女だからこそ、この役柄に運命的なものを感じたという。
そんなエイミーの出演を誰よりも喜んだのが、本作のメガホンを取ったヴィルヌーヴ監督だった。監督は「ルイーズの目を通して、観客たちは突如現れた“彼ら”と出会う。だから、それらが本当のことだと信じさせるだけの演技ができる人が必要だった」と説明する。「主役はエイミー・アダムスに演じてもらいたいというのが、僕の当初からの願いだった。エイミーがこの物語に惚れ込んで出演を承諾してくれたときは嬉しくて興奮したよ」と、この複雑な主人公の候補は、エイミーしかいなかったと明かしている。
ハリウッドを代表する女優の1人である彼女が、“育児休暇”を返上してまで演じたかった主人公ルイーズ。その熱演は、オスカーにもノミネートされるべきだったといわれている。劇中で明かされる彼女の“母としての決断”の真相と、そこから繋がる“誰も見たことのないラスト”を、劇場で目撃してみてほしい。
『メッセージ』は5月19日(金)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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