“野獣”ダン・スティーヴンスにハルクやゴラムがアドバイス!?『美女と野獣』
珠玉のミュージカル・ナンバーで彩られたディズニー・アニメーションの傑作を実写化し、あの『アナと雪の女王』を上回る大ヒットスタートを切った『美女と野獣』。エマ・ワトソンが演じるベルの美しさを絶賛する声が
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魔女の呪いで王子から姿を変えられてしまった“野獣”。今回の実写版では、アニメーション版では語られることのなかった彼の過去や、よりリアルで深みのあるキャラクター像が描かれていることが大きい。そんな野獣を演じるのは、BBCドラマ「ダウントン・アビー」で一躍注目を集め、「X-MEN」初のドラマシリーズ「レギオン」などで人気の英国俳優ダン・スティーヴンス。監督のビル・コンドンの熱望によりキャスティングされたというダンは、ブロードウェイ出演歴もある実力派で、本作では演技と共に圧倒的な歌唱力も披露。すでに映画を観たファンからは、「野獣のときもイケメン」「ソロ歌唱シーンで泣いた」「声も素敵」といった称賛が続出している。
そんな野獣を演じたダンは、撮影中は苦労も多かったそう。なんと、すべてのシーンを「顔から上」と「顔から下」それぞれ2回ずつ撮影したというのだ。まずは野獣の身長や体格がわかるように、竹馬のような装置に乗り、さらにCGで筋肉を後から付けるためのボディ・スーツを着用。この時点で顔には数個の点が付けられ、その状態でいったん演技をする。そして後日、今度はUVペイントを塗った顔に1万個もの点を付けて、UVライトの中、27個のカメラがあるブースに入り、“フェイシャル・キャプチャー”で前回撮ったシーンをすべて演じ直したのだとか。
ちなみにこうした撮影技法は、『美女と野獣』のようなラブストーリーやミュージカル映画で使われることは珍しい。「過去には、モンスターとかクリーチャーなどには使われてきた技術なんだけど、この映画みたいなロマンチックな物語の主役に使われたことはなかったんだ」とダンが語るように、野獣という特別なキャラクター作りにおいては、製作陣が強いこだわりを持っていたことがうかがえる。
さらに、ダンは野獣の役作りにおいて、映画史に残る印象的なキャラクターを演じてきた“先輩たち”にもアドバイスをもらったという。その1人が、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『ホビット 思いがけない冒険』に登場するゴラム役で知られ、『猿の惑星』シリーズや『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』など多くの作品に参加し、“モーションキャプチャーの第一人者”と称されるアンディ・サーキス。
「彼は、意味の分からない余計な部分は気にしないで、自分の信じるままに演じることが大事だって教えてくれた。それはすごく良いアドバイスだったと思う」とダン。さすがにアンディの助言は、ダンにとっても有益なものとなったようだ。
また、『アベンジャーズ』のメンバーとしてもおなじみ、ハルクを演じたマーク・ラファロにも相談したという。「僕らがどうやって撮影するのかを言ったら、『まさか! そんなの難しすぎるよ!』って言われたんだけどね(笑)」と、ダンはマークと愉快なやりとりがあったことを明かしている。
ダンの苦労により実現した、新たな魅力を持つ野獣に思いを馳せてみて。
『美女と野獣』は全国にて公開中。
《シネマカフェ編集部》
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