◆旧正月「春節」とは

一年の中で、香港が最も活気付く祭事となる旧正月。街中が休日モードに包まれ、ショップではセールとなり、若者は年配者から赤い袋に入ったお年玉をもらい、家庭も職場も大掃除をし、新年の言葉が書かれた赤い垂れ幕がドアの左右に掛けられ、寺は祈りとお香の煙で一杯となり、派手なパレードと大掛かりな花火が行われる。
2018年の香港の春節期間は2月16日~2月18日。毎年旧正月には、車公廟(チェコンミュウ)にカラフルな“幸運の風車”が多数飾られ、風が吹くとより一層息をのむような光景を堪能することができる。また、大埔(タイポー)の林村(ランチュン)にある「林村許願樹」も旧正月に人気のスポット。ここにある2本の木は、昔から幸運をもたらすといわれており、毎年旧正月には願い事を叶えたい多くの人々が訪れる。

そして旧正月に必要なものが何でも見つかるという、色鮮やかなフラワーマーケットも旧正月に地元の人が訪れる場所。旧正月の約1週間前から旧正月初日の数時間まで、ビクトリアパークと旺角(モンコック)では、大規模なフラワーマーケットが開催。フラワーマーケットという名前だが、縁起の良い植物はもちろん、伝統的な正月飾り、お土産、食べ物まで売られている。
◆日にち別、香港の旧正月イベント
2月16日(旧正月元日)
「旧正月インターナショナル・ナイト・パレード」

毎年、旧正月元日の夜には世界のベストイベントの1つにも選ばれた「旧正月インターナショナル・ナイト・パレード」が開催。尖沙咀(チムサアチョイ)のメインストリートを中心に、香港の地元そして世界各国のパフォーマーや、色とりどりの山車がパレードする人気のイベントで、沿道には毎年多くの観客が集まる。
2月17日
「旧正月の花火大会」

また旧正月2日目の夜には、「旧正月の花火大会」を実施。今年も約20分間、ビクトリア・ハーバーと冬の夜空に花火が打ち上げられる。観覧は無料で、尖沙咀とセントラル・ハーバーフロントが毎年人気の観覧場所に。
2月18日
「旧正月競馬」

旧正月3日目に沙田(シャティン)競馬場で行われる「旧正月競馬」も見逃せない。競馬はイギリス統治下のころからの人気スポーツ。毎年新年最初のレースには、地元の住民だけではなく、たくさんの観光客も多く訪れ、競馬だけではなく、新年の特別イベントやライブが楽しめる。
~2月25日まで
「グレート ヨーロピアンカーニバル」

12月から2月までの期間は、セントラル・ハーバーフロントのイベント広場に仮設の屋外アミューズメントパーク「グレート ヨーロピアンカーニバル」が登場! 空中ブランコやゲームブース、サーカス団によるパフォーマンスが楽しめる。
◆旧正月グルメ
おいしい食べ物も香港の魅力の一つ。あわせて旧正月の食事についてもご紹介!
・盆菜(プンチョイ)

旧正月によく食べられる盆菜は、一つの大きな鍋に、お肉、シーフード、野菜を入れる村の伝統料理。大勢の人で囲んで会話しながら食べる盆菜は、心が温まるお祝いどきなどに適した料理だ。旧正月時期には、中心地のレストランでも楽しむことが出来る。
・湯圓(タンユェン)

広東料理の縁起のいい料理の一つとして、湯圓と呼ばれる団子のデザートが挙げられる。発音が広東語で“団らん”を意味する言葉に似ており、家族が集まるこの時期のデザートとしてぴったり。
ほかにも、干し牡蠣(広東語で「ホーシー」)の発音は“仕事がうまく行く”と似ており、年ガオ(広東語では「ニーンゴウ」)というお餅の発音は“年々高く”という言葉と似ているため旧正月によく食べられるのだとか。
活気に満ちた香港の旧正月。ぜひ香港でこの時期だけのイベントやグルメを楽しんでみて。