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二階堂ふみ、その妖艶さと存在感は唯一無二!全身から醸し出される色気に迫る

TBS日曜劇場「この世界の片隅に」で、ひと際注目を集めているのが原作、アニメにも登場する遊女・白木リンを演じている二階堂ふみ。映画や写真などへの深い造詣やその知性も魅力であり、今月21日にようやく(!?)24歳となる彼女の、唯一無二の妖艶さに迫った。

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いま、佳境を迎えているTBS日曜劇場「この世界の片隅に」。人気漫画を原作にしながらドラマオリジナルの要素も光る同作で、ひと際注目を集めているのが原作、アニメにも登場する遊女・白木リンを演じている二階堂ふみ。彼女が演じる“リンさん”は、登場したときからその艶っぽさでSNSを賑わせており、「アニメを超えた」との声も上がっているほど。

7年前、16歳にして園子温監督『ヒミズ』で第68回ヴェネチア国際映画祭の新人俳優賞“マルチェロ・マストロヤンニ賞”を染谷将太とともに受賞し、映画界の新星として一躍名を馳せた二階堂さん。映画や写真などへの深い造詣やその知性も魅力であり、今月21日にようやく(!?)24歳となる彼女の、唯一無二の妖艶さに迫った。


血まみれ、泥まみれが似合う!? 鬼才監督に次々抜擢


1994年9月21日生まれ、沖縄県出身の二階堂さん。12歳のとき、沖縄発のフリーペーパー「沖縄美少女図鑑」のグラビアが事務所の目にとまり、スカウトされる。その当時、「将来は女優になりたい」と語った映像がNHK「あさイチ」で紹介された際には「天使か」と話題となった。

「ニコラ」専属モデルとして活動し、2007年の連続ドラマ「受験の神様」(日本テレビ系)の端役で女優デビュー。役所広司の初監督作品『ガマの油』('09)で、交通事故で昏睡状態となる主人公の息子(瑛太)の恋人役にオーディションから選ばれて映画デビューを果たし、まず注目される。はつらつとした健康的な笑顔が、本作抜擢の決め手だったという。

あどけない表情で初演技をふり返る二階堂さん役所広司初監督作『ガマの油』完成プレミア試写会にて
今年の大河ドラマ「西郷どん」で共演した鈴木亮平が「感性の化け物」と表現するように、二階堂さんはこれまで、鬼才と呼ばれる監督たちのさまざまなジャンルの作品に起用され、“少々クセのある”役柄を演じてきた。

入江悠監督『劇場版神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』、岩田ユキ監督・山田孝之主演『指輪をはめたい』に出演した2011年は、映画初主演で周囲とのギャップに悩みながらプロ棋士を目指す女子高校生を演じた前者でTAMA映画祭・最優秀新進女優賞、高崎映画祭・最優秀助演女優賞を獲得。そして、園監督の『ヒミズ』、三池崇史監督『悪の教典』('12)、瀧本智行監督『脳男』(’13)、深田晃司監督『ほとりの朔子』 (’14)、中島哲也監督『渇き。』(’14)、山下敦弘監督『味園ユニバース』(’15)などに相次いで出演し、『ヒミズ』『悪の教典』により第36回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。さらに、2015年にはエランドール賞にも選ばれる。

『ヒミズ』第68回ヴェネチア国際映画祭での記者会見『ヒミズ』第68回ヴェネチア国際映画祭での記者会見
園監督とは『地獄でなぜ悪い』で再タッグを組み、國村隼、長谷川博己、星野源、堤真一らを巻き込みながら“血まみれ”になったかと思えば、入江監督との再タッグ作『日々ロック』では主人公(野村周平)に大きな影響を与えるトップアイドルを超絶キュートに演じた。

二階堂ふみ(アイドルver.宇田川咲)/『日々ロック』 -(C)榎屋克優/集英社-(C) 2014「日々ロック」製作委員会入江悠監督『日々ロック』より
タナダユキ監督の『四十九日のレシピ』('13)で演じた不思議な少女・イモ役は、伊吹有喜による原作小説では“自信のなさを化粧や衣装で武装する”ガングロ少女だったが、映画では二階堂さんのアイデアも盛り込みながらロリータファッションを愛する少女に変更され、作品のよいスパイスとなってブルーリボン賞最優秀助演女優賞など各賞を獲得した。

『四十九日のレシピ』-(C) 2013映画「四十九日のレシピ」製作委員会タナダユキ監督『四十九日のレシピ』より

最近ではバラエティでも活躍!幅広い活躍を見せる


TVドラマでは満島ひかりの妹役を演じた坂本裕二脚本の「Woman」(’13)に起用されたことなどで、さらにファン層を拡大させていく。また、バレエの経験もある二階堂さんは、2014年の「ゆず」の楽曲「守ってあげたい」のMVでバレリーナを熱演したことも注目された。その一方で、多忙により大学受験を断念、浪人の道を選んだ末に慶應義塾大学総合政策学部にAO入試で合格し、努力家の一面を垣間見せた。

もちろん映画界でも躍進は続き、特に『ふきげんな過去』('16)では憧れの小泉今日子と“親子”共演。言われてみれば、狂気にも似た“熱さ”や覆い隠せぬ知性など、どこか似ているような気がする2人。同作の初日舞台挨拶では、共演の夢が実現し「幸せです! 同じ空気、空間の中にずっといたいと思える方で、勉強させていただきました」と喜びいっぱいに語る姿が印象的だった。

『ふきげんな過去』(C)2016「ふきげんな過去」製作委員会前田司郎監督『ふきげんな過去』より
さらに、バカリズム原案・脚本の「住住」('17)では、バカリズムと「オードリー」若林と二階堂さんが“実は同じマンションの同じ階に住んでいる”という設定の新感覚ドラマに挑戦。2016年1月からは“知名度アップ”のために「ぐるぐるナインティナイン」の人気企画「ゴチになります!」のレギュラーメンバーにも。2017年11月23日放送分まで約2年間務めあげるも、何度も自腹を切っており、意外と勝負事には弱いのかも!? こうしたバラエティ分野での活躍により、演技派の若手女優にグッと親近感が増したのは確かだ。

今年は、NHK大河ドラマ「西郷どん」で演じた愛加那(とぅま)役でも注目されたばかり。大河とは縁が深く、2012年の「平清盛」では平徳子役で後半にレギュラー出演、2014年の「軍師官兵衛」では豊臣秀吉(竹中直人)の側室・茶々/淀の壮絶な最期までを演じ切っている。

「西郷どん」奄美大島ロケ取材会「西郷どん」奄美大島ロケ取材会にて
「西郷どん」で演じた愛加那とは、西郷吉之助(隆盛)が奄美大島に流された際に出会い、“島妻(あんご)”となる女性。西郷役の鈴木さんのブログによれば、2人は「客人の前でも愛加那さんを膝に乗せて、周りを赤面させるほど」ラブラブだったといわれ、「愛加那の持つエネルギーと、二階堂さんのエネルギーが合わさって、すごく魅力的な女性になっていると思いますし、この女性なら西郷さんを変えていっただろうなと思わせる愛加那像になっています」と記されたように、生命力にあふれた情熱的な女性像は見事に二階堂さんに重なった。


10代でこの色気!浅野忠信と禁断の愛『私の男』



浅野忠信×二階堂ふみ『私の男』-(C) 2014『私の男』製作委員会
第13回ニューヨーク・アジア映画祭でライジングスター・アワードに輝き、日本アカデミー賞優秀主演女優賞など、絶賛を受けた『私の男』('14)。直木賞作家・桜庭一樹によるベストセラー小説を『夏の終り』『武曲 MUKOKU』などの熊切和嘉監督が映画化。演じたのは、「15歳で原作と出会った時から運命の役」と語るほど思い入れの強い、主人公の“震災孤児”腐野花。二階堂さんが18歳になるのを待ってからクランクインしたそうで、その齢からは想像もつかないほど“父”浅野忠信と濃厚な濡れ場に挑んだ。

-(C) 2014「私の男」製作委員会
また、スタントや特撮などの手を借りず、実際にオホーツク海の流氷の中に3度も飛び込んだことも話題に。当時のシネマカフェのインタビューでは、「あれが実はお湯で、流氷に見せかけた発泡スチロールで、CGを加えたものだったら違うものになっていたと思いますし、役者がどんなに技に磨きをかけても伝わらない臨場感、ピリピリした感じがあると思います」と明かし、「私は自分で出来る限りのことはしたいんです」とその“女優魂”を語っている。

戦時下、“年上の男”を求める…『この国の空』



『この国の空』 (C)2015「この国の空」製作委員会
終戦70年を記念して製作された『この国の空』('15)で演じたのは、「この世界の片隅に」と同様、戦時下を生きる女性で、度重なる空襲に怯える中、“このまま自分は男性と結ばれることなく、死んでいくのだろうか”との思いを募らせる19歳のヒロイン・里子。『地獄でなぜ悪い』で共演した長谷川さんが妻子を疎開させた隣家の年上の男を演じており、「ふみちゃんはすっかり大人っぽくなっていて…」と完成披露試写会でドギマギしながら(?)語る姿も。

長谷川博己、二階堂ふみ/『この国の空』完成披露試写会
脚本家・荒井晴彦の約18年ぶりの監督作であり、二階堂さんは「美しい言葉がたくさんあったので、それを映像の中で生かしたいなと思って。成瀬(巳喜男)監督、小津(安二郎)監督の作品を参考に、日本語が美しく聞き取れるセリフまわしを意識しました」と、真摯な取り組みをインタビューで語っていた。

大杉漣との濃密な愛『蜜のあわれ』



(拡大)二階堂ふみ&大杉漣『蜜のあわれ』
今年2月に急逝した大杉漣が、原作者の室生犀星自身を想起させる老作家を、二階堂さんが自分のことを「あたい」と呼ぶ“金魚”を演じた石井岳龍監督『蜜のあわれ』(’16)。本作の幻想的な世界観にハマることのできる現代女優はそうそうおらず、二階堂さんが演じた小悪魔的でコケティッシュ、生意気だけれど無邪気な“金魚”の赤子は絶賛された。

『蜜のあわれ』(C)2015『蜜のあわれ』製作委員会
高校時代に原作を読んでおり、映画化の際には出演を熱望していたというだけあり、キュートにお尻を突き出す姿が印象的な“金魚ダンス”や、艶やかな裸体を惜しげもなく披露。「自分の財産になりました」という大杉さんとの共演については、「俳優部の先輩として背中を見ていて、私はちゃんと受け継いでいかないといけないなと思いました。その姿を現場で見ることができました」とも明かしている。

吉沢亮がベタぼめする“引力”『リバーズ・エッジ』



『リバーズ・エッジ』(C)2018「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社
『オオカミ少女と黒王子』(廣木隆一監督)でも共演している、ともに“1994年生まれ”の吉沢亮と90年代を代表する岡崎京子の伝説的コミックに挑んだ『リバーズ・エッジ』('18)も、代表作の1つとなった。「90年代はドラッグやセックス、暴力だったのが、現代ではSNSになったりして、はけ口の幅が拡がったりとか方向性が変わっただけ」と吉沢さんが語るように、劇中で描かれる二階堂さん演じる若草ハルナと彼氏(上杉柊平)とのセックスは実に不毛。だが、二階堂さんは全裸もいとわず、体当たりで挑戦してみせた。

二階堂ふみ&吉沢亮/『リバーズ・エッジ』完成披露試写会
シネマカフェのインタビューでは、吉沢さんについて「天才っているんだな」「この人が女の子でなくてよかった」と独特の言い回しで絶賛する傍ら、吉沢さんからは「(演技が)ただうまいだけでなく、気がついたら、相手を役としてその場にいさせてくれるんです」と語られる二階堂さん。共演者を作品の世界観に否応なしに引きずりこんでしまう“引力”は、彼女の絶対的な才能といえるだろう。

「二階堂ふみのための役」の声も…「この世界の片隅に」



「この世界の片隅に」 (C) TBS
そうした二階堂さんが持つ圧倒的な“引力”は、「この世界の片隅に」のリン役でもいかんなく発揮されている。アニメでは触れられていなかった、すず(松本穂香)との幼少期からの因縁めいた関わりも、その後に背負った遊女としての運命も、周作(松坂桃李)との切ない過去も、その佇まいや目線、表情から細部まで体現し、観る者を吸引してやまない。

「この世界の片隅に」第7話
そんなリンとすずが奇妙な形ながらも育んでいった友情は、同作の1つの柱でもある。前回放送の第7話では、呉での激しい爆撃の後「二葉館のリンさんを探してください」とすずが周作に懇願し、周作が複雑な面持ちを見せるシーンもあった。リンの艶っぽさのみならず、その人生の儚さや哀しみまでも同時に演じられる唯一無二の存在である二階堂さん。オリジナル要素も多いドラマでは、“今後”も出番が来ることを待ち望んでいるファンは多いはずだ。

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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