■“スーパーヒーロー”は実在するのか? 特殊な能力を持つ3人の男と“禁断の研究”描く

本作は『アンブレイカブル』の主人公、不死身の肉体を持つデヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)と非凡なIQと生涯で94回も骨折した壊れやすい身体を持つ“ミスター・ガラス”(サミュエル・L・ジャクソン)、そして24もの人格を持つ多重人格者“ケヴィン”(ジェームズ・マカヴォイ)が、フィラデルフィアのある施設に集められるところから始まるサスペンス・スリラー。
先日公開された予告編は、女性精神科医ステイプル(サラ・ポールソン)がダン、ケヴィン、ミスター・ガラスを前に「私の研究対象は自分のことを“スーパーヒーロー”だと思っている人々」と語りかけるシーンから始まっている。ステイプルは全て彼らの妄想であることを証明しようと、“自分が人間を超える存在=スーパーヒーロー”だと信じる3人に対し、決して足を踏み入れてはならない“禁断の研究”を行うのだ。
■アメコミに「幼い頃に夢中だった」
『アンブレイカブル』が公開された2000年当時、マーベルコミックなどのアメコミは現在ほど一般的ではなく、一部のファンのものとされていたが、シャマランは「幼い頃からコミックが大好きだったんだ」と自身のフィルムメーカーとしての原点をふり返る。
「アメコミは神話的だと思っていた。ギリシャ神話をもっと現代的に語っているものだと。そのことについては、この映画でも語られるよ。小さい頃はとくに『スパイダーマン』に夢中だった。それにテレビの『インクレディブル・ハルク』や『バットマン』も。『ミスター・ガラス』は、幼い頃に夢中だった“スーパーヒーロー”コミックの影響を受けているんだ」と語る。
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実は公開当時、『アンブレイカブル』もコミック作品の影響を受けている作品だと打ち出したかったが、まだコミックをベースにした映画は商業的ではなかったため、同じシャマラン監督&ブルース・ウィリス主演で大ヒット中だった『シックス・センス』の流れを汲む作品として世に送りだされた。「もし、あの頃に戻れたら、『アンブレイカブル』はアメコミの要素を堂々と前面に押し出すね」。
「ブルースとのコンビではあるけれど『シックス・センス』とは全然違う、ということをひたすら観客に訴えるよ」と語るシャマラン監督。『シックス・センス』『アンブレイカブル』、そして『スプリット』など、エンディングの“大どんでん返し”で知られるだけにファンの期待をますます煽っている。
『ミスター・ガラス』は2019年1月18日(金)より全国にて公開。