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カンヌ最高賞は韓国ポン・ジュノ監督『PARASITE』!日本公開も決定

第72回カンヌ国際映画祭にてポン・ジュノ監督最新作『PARASITE』(英題)が最高賞パルムドールを受賞。審査員満場一致の決定で、韓国映画としては初受賞という歴史的快挙を達成し、日本での公開も決定した。

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『PARASITE』(英題) (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
『PARASITE』(英題) (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED 全 6 枚
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第72回カンヌ国際映画祭にてポン・ジュノ監督最新作『PARASITE』(英題)が最高賞パルムドールを受賞。審査員満場一致の決定で、韓国映画としては初受賞という歴史的快挙を達成し、日本での公開も決定した。

物語は、全員失業中の一家の長男が、家族の期待を一身に背負い、IT企業を経営する裕福な一家のもとへ家庭教師の面接を受けるところから始まる。この相反する2つの家族の出会いは、誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと加速していく――。

『PARASITE』(英題) (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
『殺人の追憶』『母なる証明』などの傑作を手掛けてきた、世界が称賛する若き巨匠ポン・ジュノ監督の最新作となる本作。主演を務めるのは、『スノーピアサー』『グエムル -漢江の怪物-』『殺人の追憶』に続く4度目のタッグとなる名優ソン・ガンホ。共演には『最後まで行く』『ソニはご機嫌ななめ』のイ・ソンギュン、『後宮の秘密』のチョ・ヨジョン、Netfilx映画『オクジャ/okja』『新感染 ファイナル・エクスプレス』のチェ・ウシクら各世代の実力派の面々が脇を固める。

カンヌ映画祭『PARASITE』(英題) (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
これまで鋭い視点で社会を切り取り、ときに独自のユーモアを交えながら、人間の内面を炙り出してきたポン・ジュノ監督は、『母なる証明』以降、『スノーピアサー』『オクジャ/okja』と国際的作品を手掛けてきたが、ジャンルにとわられない唯一無二の作風にさらに磨きをかけ、満を持して10年ぶりとなる韓国映画を完成させた。

5月21日(現地時間)に行われた公式上映は、上映中に何度も拍手や歓声が起こるなど異例ともいえる熱狂的な盛り上がりに。また、会場には『オクジャ/okja』などに出演するティルダ・スウィントンが、娘で女優のオーナー・スウィントン・バーンを連れて来場。上映後には、約10分間にも及ぶスタンディングオーベーションと鳴りやまない拍手が巻き起こり、ポン・ジュノ監督はじめキャスト陣も喜びを噛み締めていた。

カンヌ映画祭『PARASITE』(英題) (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
その後、「Screen International」誌が掲載する各メディアの批評家による採点「星取表」では、4点満点中3.5点という高得点を叩きだし、Q・タランティーノ、P・アルモドバル、J・ジャームッシュら名匠たちの並みいる話題作を抑え最後まで首位をキープ。

各メディアも、「今年の映画祭で最高の1本。劇場で素晴らしい映画を観た時に感じる気分」(英・BBC)、「一度見たら忘れられない社会風刺。今年のカンヌのベスト映画。監督の才能は恐ろしいほどに素晴らしい」(米・ASSOCIATED PRESS)、「ポン・ジュノ監督の最高傑作だ。怒りに満ち、最高に面白く、痛々しく、苦く甘い資本主義における共存について描いている。彼がこれまで描いてきたすべての要素が集約されている」(米・INDIEWIRE)と絶賛を贈っていた。

審査員長A・G・イニャリトゥ監督ら満場一致!「ローカルな映画でありながら、非常に国際的」



本映画祭コンペ部門の審査員長を務めたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥは記者会見で、「私たちは予想のつかない展開を体験しました」と満場一致で最高賞に決定したポン・ジュノ監督の手腕を高く評価。「ユーモラスで優しく、何かを決めつけることなく現実の問題に直結していました。ローカルな映画でありながら、非常に国際的であり、“映画とは何か”という本質の理解によって、素晴らしく効果的に生み出されていました。私たちは観た瞬間からこの映画に魅了され、観た後も自分たちの中でどんどんと育っていきました」と、満場一致の理由を明かした。

喜びのポン・ジュノ監督「この作品はとても特別な冒険でした」



また、ポン・ジュノ監督も「まさかパルムドールをもらえるなんて思ってもみませんでした。本当に光栄です」とコメント。「私はフランス映画から多くの影響を受けて来ました。特に2人の監督、アンリー=ジョルジュ・クルゾーとクロード・シャブロルに感謝したいと思います」と言葉を続け、「この作品はとても特別な冒険でした。全てのアーティストに感謝したいと思います。そして何よりもこの作品は素晴らしい俳優がいなかったら取れなかったと思います。彼らに感謝します。私は映画が本当に好きで、12歳の頃から映画狂の青年でした。そしてまさか監督になるなんて…! 本当に何にせよ、今夜この手で、私にとって大きな賞を頂けるなんて思っていませんでした。本当にありがとうございました!」と喜びいっぱいに語った。

カンヌ映画祭『PARASITE』(英題) (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
ポン・ジュノ監督は『グエムル -漢江の怪物-』(’06)が監督週間、『TOKYO!〈シェイキング東京〉』('08)と続く『母なる証明』(’09)がある視点部門に正式出品、2017年にはNetfilx映画『オクジャ/okja』がコンペティション部門に出品され高い評価と共に物議を醸したが、今回、ついに同映画祭初受賞を果たした。

『PARASITE』(英題)は日本公開も決定している。

《シネマカフェ編集部》

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