
“エルトン・ジョン”に繋がる幼少期の経験
「スキー選手の役なのに、スキーができなくてね。それは冗談として(笑)、あのころから僕は、タロンの歌声が素晴らしいと知っていた。だから、彼がエルトン・ジョンを演じるのが最高のアイデアに思えたんだ。実際、僕の考えは正しかったね。『ロケットマン』はミュージカルであり、キャストは歌声を通して役の心情を伝える。それには、演技も歌も素晴らしいものでなくてはならない。それができるのは、タロンだけだったと思う」。

音楽界のスーパースター、エルトン・ジョンの人生をたどる『ロケットマン』で、タロンは圧巻のパフォーマンスを見せた。名曲にのせて心情を吐露する場面においても、観客を魅了するライブシーンにおいても。
愛すべきアニメーション映画『SING/シング』や王立演劇学校出身の経歴に触れるまでもなく、いまや世界中が彼のスキルを知ることになったが、どんな道のりを経て「演技も歌も素晴らしい」青年に? 「褒めていただいて、ありがとう」と照れながら、タロンが10代を振り返る。

「大抵のティーンエイジャーがそうであるように、僕も音楽と映画に興味があった。それに、物作りも大好きだったんだ。クリエイティブな子供ってやつだね(笑)」。
「絵を描いたり、粘土で何かを作ったり。合唱やミュージカルにも積極的に参加した。その中でも演技は僕にとってすごく重要で、家族で引っ越しをした12歳のとき、新しい町で友達を作ろうと演劇グループに参加したんだ。おかげで大勢の仲間ができたよ。お芝居が、僕の世界を広げてくれた。みんなで物を作る楽しさを知ったんだ」。

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