芝居の技術より大切なこと「常に自分と向き合う」
小鉄と草なぎさんの一番の違いは機嫌だ。もちろん誰だって、内輪に見せる顔と他人に見せる顔は違う。それにしても草なぎさんはいつも笑顔で上機嫌。仕事柄、ストレスを感じるのは人一倍のはずなのに。本人は「ちょっとおかしい子なんじゃないですか?」と笑い出す。それはないでしょう、と言っても、「いやいや、そうかもしれないじゃない、マジで(笑)。それ一つあると思う。真面目にならないっていうか。たぶん、ネジがちょっと外れてるところあると思う(笑)」。

ストレス発散は「そうだな、おいしいものを食べますね、まずね。で、お風呂に入ったり、汗をかいたり。ごく普通のことを意識してるかな」という答え。
「どこか痛めたり、病気になると負担になってくる。だから、健康状態を気にしてることかな。まず健康でいること。例えば、スーパープロフェッショナルでどんな芝居もできる人がいたとしても、不健康だったら駄目じゃないですか。極端な話、芝居が下手でも、元気のある人が出られる。技術うんぬんじゃなくて、やっぱり健康だよね、この世界。だって、うまい人なんていくらでもいるんだから」と言う草なぎさん。

「そこでうまいのを選ぶより健康を選ぶよね」と断言する。「心を蝕まれちゃうような役、そこまで追い込む役もあると思う。でも、やっぱり心も健康じゃないと次に進めないと思うんですよね」。
深刻ぶらずに自分を笑い飛ばしながら、でも、とても自分を大切にしている。そしてそれは、現場で常にベストな状態の自分でいるため。しなやかなストイシズムは自然体という形に行き着く。ではいまは心も体も健やか?
「そうですね。健康だし、心がけているところはある。常に、どうしたら健康な体と心でいられるのかなって。やっぱりそれは自分と向き合っているのかもしれません」。
