原作は現在連載中の漫画
本作は、「ビッグコミック増刊号」で連載中のこやす珠世の同名漫画が原作。僧侶でありながら救命救急医でもある異色の主人公・松本照円の奮闘を通して、「生きることとは、そして死ぬとは何か」を問う一話完結形式の医療ヒューマンドラマ。

幼少期に目の前でおぼれている幼なじみを救えなかったことから仏門に入り、さらに大切な人の死を前にして命を救いたいという思いから医者を志した松本。病院では救命救急医として医療に従事しながら、霊安室での枕経や、終末期の患者の心のケアといった僧侶としての仕事も兼任。何かにつけて念仏を唱えたり説法をしたりすることで、患者だけではなく同僚からも煙たがられてしまうが、真面目に取り組む一方で、美人に気をとられるなどの煩悩たっぷりな一面も。
ドラマでは、救命救急センター内でのほかの医師などその専門医たちとの激しいやりとりも描かれる。中には心臓外科など、救急を「面倒なことを押し付ける厄介な存在」と捉えている部門もあり、そこに所属する医師と松本との“救命医vs専門医“の対決は、これまでの医療ドラマではあまり描かれなかった新たな視点となっている。
伊藤英明が僧侶で救命救急医に!
今回主演の伊藤さんが演じるのが、この松本照円。あおば台救命救急センターの救急医で、病院付きの僧侶(チャプレン)。僧侶としての名は照円。
「孤独の賭け~愛しき人よ~」以来、12年ぶりのTBSドラマ主演となる伊藤さんは、原作を読み「大変興味をそそられました」と感想を語り、「ありそうでなかった、医師で僧侶という役柄。患者の身体を医師の立場で、そして患者の心を僧侶の立場で救いたいという願いを持ち、またその中で自らの生き方をも模索する、そんな『生きる』ということに一生懸命な人間を観てもらえれば、と思っています」とコメントしている。
伊藤さんと同級生、中谷美紀&ムロツヨシがドラマ初共演
また、共演者には魅力的な俳優陣が決定。松本と同じ救命救急センターの医師で、松本とは意見が異なる部分がありつつも、お互いの実力を認め協力しあう女医・三宅涼子役を中谷美紀。松本と度々衝突する心臓血管外科医・濱田達哉役をムロツヨシ。濱田の下で働く新人心臓血管外科医・児嶋眞白役を「この世界の片隅に」の松本穂香が演じる。
「初めてでドキドキ」「とても楽しみ」
「個人的に無宗教を貫いているため、仏法を振りかざす救命医など鬱陶しいと思いながら読み始めました」と最初は原作にマイナスなイメージだったという中谷さんだが、「松本という医師でもあり僧侶でもある人間が、わかったようなことを言いながらも、女性の水着姿に興奮したり、般若湯をあおるような煩悩の塊であり、人の心を救うべく仏の道を説いて見せるも独りよがりだったり、見当違いだったりするあたりが人間臭くて好きでした」と原作の感想を語る。
同じくTBS系金曜ドラマで放送されていた「大恋愛~僕を忘れる君と」が大好評だったムロさんは「TBSさんは、どうしてこんなムロを観たいと思ってくれるのか、不思議でなりません。ムロへの賭け方が間違ってはいないか。いや、こんな賭けに出てくれるなんて役者冥利につきます。この賭けをしてくれた色んな方へ。この賭け勝たせてみせたい、と大きなことを言える男ではあります。賭け続けてください。私もこの作品に賭けようと思います。追伸、医者の役、初めてでドキドキしてることは、内緒にさせてください」と今作への意気込みを明かす。
そんなベテラン勢の中、濱田に役立たず扱いされながらもひたむきに医療に向き合う新人心臓外科医をフレッシュに演じる松本さんは「御三方とも、コメディ、シリアス、どんなジャンルも幅広く、素敵なお芝居をされる方々という印象です。個性豊かなキャラクターをどう演じられるのか、一緒にお芝居させていただけることが、今からとても楽しみです」と期待し、「私にとって初めての医者役ということで、初経験のことがたくさん待っていることに、ワクワクドキドキしています。素晴らしいキャストの方々のなかで、皆さんに素敵なドラマをお届けできるよう、児嶋先生のように一生懸命頑張ります!」とコメントしている。
また、伊藤さんも「中谷さん、ムロさんは偶然にも自分と同い年ということで、同僚という関係性を視聴者の方によりリアルに感じてもらえるのでは」と期待を寄せている。
金曜ドラマ「病室で念仏を唱えないでください」は2020年1月、毎週金曜日22時~TBSにて放送予定。