“ユリユリ”“どーやん”などの愛称で七変化
横浜流星さん
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2019年、世間を賑わせた若手俳優といえば、やはりこの人! 横浜流星さんしかいないでしょう。年の初めとなる1月クール「初めて恋をした日に読む話」では、人生逆転をかけて東大合格を目指すヤンキー高校生“ユリユリ”こと由利匡平役で鮮烈な印象を残した横浜さん。主演の深田恭子さんとの胸キュンラブストーリーということもあり、「あのピンク頭は誰…!?」とSNSを中心に大きな話題を集めました。
また夏には、異例の2クール放送と推理劇で人目を惹いた「あなたの番です」――その後編となる「反撃編」に、物語の鍵を握る理系大学生・二階堂忍役として満を持して登場。前作から一転、頭の回転が速く喧嘩もめちゃくちゃ強い飄々とした役どころをつとめ、演技力のふり幅を存分に見せてくれました。劇中の呼び名である“どーやん”が広まり、最終回前には検索ワードで急上昇したことも記憶に新しいでしょう。
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そして、つい先日まで放送していた秋クール「4分間のマリーゴールド」では末っ子・花巻藍役を好演。いくつになっても兄姉たちから溺愛され、恋にも勉強にも過干渉されてうんざり…。一方で、両親のいない家庭で台所を担う献身的な姿も垣間見せ――等身大の高校生“藍くん”の愛称で広く親しまれました。
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さらに、まもなく始まる2020年最初のクールでも、「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」でダブル主演をつとめることが決まっている横浜さん。謎の飼育員さん役でアクション有り口論有り…? 益々の活躍に、ファンの期待が高まっています。
2019年は“癖の強い”独身男性役で大活躍!
高橋一生さん
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この春放送をスタートしたアニメ「ムーミン谷のなかまたち」で、思索を好む放浪者・スナフキンの声優をつとめるなど、ふんわりとした印象もある高橋一生さん。2019年放送のテレビドラマでは、やや“癖の強い”独身男性役を2作品熱演し、大きなインパクトを残してくれました。
4月クール「東京独身男子」ではそのタイトルの通り、斎藤工さん、滝藤賢一さんと共に、「あえて結婚しない」が口癖のハイスペック男子・石橋太郎に扮しました。年を重ねる度、どうしてか恋愛が上手くいかなくなってきた太郎。仕事がデキるという側面を活かし、彼女作りのためのアジェンダと向き合うのですが――理想通りにはいかない現実を前に、悶絶する始末。現代を象徴するかのような結婚観が浮き彫りとなった、学び多き一作と言えるでしょう。
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また、続く7月放送の「凪のお暇」でも、主人公・凪(黒木華)を翻弄する建前重視の高圧男・我聞慎二を演じ、大きな反響を呼んだ高橋さん。「好き」という感情を上手く相手に伝えられず、つい天邪鬼な態度を取ってしまう慎二。回を追う毎にその仮面が剥がれ、心の赴くままに号泣する姿は必見! 心に休息が必要な全ての人に、彼が選んだ道を是非見届けて欲しいと思います。来年はどんな役を演じてくれるのか、楽しみですね。
完璧じゃないからこそ愛される、
“唯一無二”の存在力
中川大志さん
そして最後がこの方、今年朝ドラのお相手役としても名を馳せた中川大志さんです。記念すべき100作目となる「なつぞら」は、日本アニメーションの発祥を描いた物語――中川さんは企画力に長けた演出家・坂場一久を演じ、主人公・なつ(広瀬すず)と共に戦後の業界を牽引していきました。
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頭は良いのに、どこかコミュニケーション力に欠けるという特徴的な性格…。そこで思い出すのが、冬クール「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」で同じく中川さんが演じた新米エリート弁護士・藤枝修二でしょう。ハーバード卒という華やかな経歴を持ちながら、どこか抜けている天然な性格の藤枝。ほかの登場人物たちから日々学歴詐称とからかわれる三枚目なキャラクターが絶妙に合っていて、中川さんの新境地として大きな話題を集めました。
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さらに、秋クール放送「G線上のあなたと私」でも、兄の元恋人に片思いを寄せる大学生・加瀬理人を好演。どこか斜に構えてしまうが故、相手との距離を掴みあぐねてしまう辺りが、これまたちょっぴり残念で…。でも、だからこそその未完成な部分が彼の良さとなる――愛すべき“唯一無二”の存在力が、中川さんの魅力と言えるのではないでしょうか。今後の活躍に注目です。
以上、いかがでしたか? 2020年は一体どんな年になるのか、いまからとても楽しみですね。