「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。カナブンとかの裏側みたい」 ──憧れのクラスメイトにそう指摘された少年は、この日を境にうまく笑えなくなった…。
本作は、原作者・爪切男本人のまさかの実体験のエピソード。幼くして母に捨てられた男、小野浩史がさまざまな女性たちとの出会いを通じ、ときにぶつかり合い、たまに逃げたりしながら、少しずつ笑顔を取り戻していくという、もの悲しくもユーモアあふれる物語。
初恋の相手は自転車泥棒、初体験の相手は車椅子の女性。そして浩史が人生で一番愛した女性・アスカは、変態に唾を売って生計を立てていた。そんなどうしようもない主人公・小野浩史が、人生最愛女性アスカと過ごした6年間を中心に、過激な女性たちに振り回された半生を描く。

そんな主人公を演じるのは、「今日から俺は!!」では金髪ヤンキー、「ニッポンノワール―刑事Yの反乱―」ではシリアスな刑事役でハードなアクションを魅せるなど、幅広い役柄をこなす賀来賢人。コミカルな役からシリアスな役まで、変幻自在な演技を魅せる賀来さんが、本作では過激で魅惑的な女性たちに振り回される、ドラマ史上、最高にどうしようもない男性という異色の役柄に挑む。賀来さんが不器用で女性に振り回される男の半生をどのように演じるのか、かつて観たことがない新たな顔を見せてくれそうだ。

「Nのため」スタッフと信頼の再タッグ実現
また、監督はドラマ「アンナチュラル」「毒島ゆりこのせきらら日記」「リバース」などを演出した村尾嘉昭。ドラマ「Nのために」で賀来さんと培った信頼関係があり、本作をドラマ化する際、「この物語の主人公を想像した時、多彩な表情と特に笑顔がとても素敵な賀来賢人さん以外にはあり得ませんでした」と熱い思いで直々にオファー、その熱い想いに賀来さん本人が賛同し、出演が決定した。
脚本は「俺のスカート、どこ行った?」や舞台界でも名を馳せる、若き奇才・加藤拓也が執筆。過激で最低なエピソードの数々を明るく描く、“不器用”男の最低で最高のラブストーリーを構築する。

賀来さんは「20の時に、若造の私をよく叱ってくれた、当時助監督だった村尾監督。かれこれ10年のお付き合いとなります。お互い大人になり、やっと一緒に作品を作る機会を頂きました。そこに、最高に切なくて笑える、爪切男さんの実体験を基にした作品。脚本には、才能が溢れすぎている加藤拓也さん。良い予感しかしません」と、自身でも楽しみな様子。
また、「原作を忠実になぞるだけの映像化は嫌」と語る原作者の爪切男さんも、「原作無視で好き勝手にやってください。どれだけメチャクチャしても、私が作品の中に込めた一番大切なテーマは村尾監督が守ってくれるはずです。そして今、好き勝手やらせたら日本で一番面白いであろう賀来賢人さんが主演です。もう期待しかないです」と、賀来さんと村尾監督とのタッグに期待を寄せている。
MBS/TBSドラマイズム「死にたい夜にかぎって」はMBSで2月23日より毎週日曜24時50分~、TBSで2月25日より毎週火曜25時28分~より放送。TBS放送終了後から、TSUTAYAプレミアムにて独占配信。