映画史上かつてないスケールの“全編ワンカット”で生み出されたのは、圧倒的なまでの臨場感と没入感。私たちは、命をかけたミッションに挑む2人の若き英国兵士のすぐ隣で、もう1人の“第3の伝令兵”となって彼らを見守ることになる。
賞レースを席巻!“全編ワンカット”映像の
没入感を体験せよ
1月、第77回ゴールデン・グローブ賞作品賞(ドラマ部門)&監督賞の受賞直後に公開された全米では大ヒットスタートを切り、それに呼応するかのように各映画賞を席巻し、アカデミー賞のフロントランナーに躍り出た『1917 命をかけた伝令』。そのストーリーは極めてシンプルで、第一次世界大戦の真っ只中のある1日、1,600人もの仲間の命を救うために伝令を託される2人の若きイギリス軍兵士の姿をひたすらに追う。
2人は援護もない中、迷路のような塹壕を歩き回り、ノーマンズランド(無人地帯)と呼ばれるクレーターさながらの砲弾穴だらけで、鉄条網が張り巡らされた地を渡り、ドイツ軍側の塹壕に入り込み、彼らが占拠する破壊された村を通り抜けなければならない。しかも最大の敵は、“時間”だ。
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そんな彼らの行程を、「一体どうやって撮影した?」と首をかしげたくなるほど、途切れることなく“ワンシーン、ワンカット”で描いたのが本作。舞台演出家でもあるアカデミー賞監督サム・メンデスは、観客に戦場の最前線を駆け抜ける2人の兵士が命をかけたミッションに向かう連帯と献身の姿を、彼らの息づかいも聞こえるほどの臨場感で体験させ、彼らと同じ困難を体感してもらうために“ワンカット”撮影を敢行。カメラはどんなときでも若き兵士に寄り添い、観客はまるで彼らのすぐ隣にいるかのようなリアルな没入感のままラストシーンの瞬間まで共にする。
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この一見、無謀とも思えるメンデス監督のビジョンを実現させるため、監督のもとには最高峰のスタッフが集結した。アカデミー賞受賞の巨匠ロジャー・ディーキンスをはじめとする撮影チームや、美術チームなどに、演じる俳優たちはエキストラに至るまで、映画に関わる全ての部署の人たちが舞台演劇のごとく呼吸をひとつにすることが必要とされた。綿密なリハーサルが何度も繰り返され、ときには“天気待ち”もしながら、互いの仕事に敬意を払い、信頼を寄せ合って作り上げたからこそ、異次元と呼ばれる没入体験は生み出されたのだ。
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超一級のスタッフ、キャストによる連帯と献身に裏打ちされた途方もないチャレンジは、スクリーンでこそ確かめてほしいもの。若き兵士たちの命をかけたドラマはもちろんのこと、“ワンチーム”の総力戦で生まれたプロセスにも胸がアツくならずにはいられない。
英国を代表する俳優陣がズラリ!
豪華キャストで描く“戦争映画”
決して失敗の許されない重要ミッションを任された2人の伝令兵は、性格は正反対ながら戦場という極限下ゆえに固い友達を育んできた、ごく普通の若者。演じる2人は、“新星”と紹介されることもあるが、英国俳優ファンや海外ドラマファンの間では注目株として知られる存在だ。
“優等生タイプのしっかり者”スコフィールド/ジョージ・マッケイ
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子役から活躍してきた彼は『ピーター・パン』('03)でスクリーンデビュー以降、ダニエル・クレイグやジェイミー・ベルの兄弟役を演じた『ディファイアンス』(’08)、『ロケットマン』デクスター・フレッチャー監督のミュージカル『サンシャイン/歌声が響く街』(’13)、ゲイの青年を演じた『パレードへようこそ』('14)などで頭角を現し、スティーブン・キング原作、J.J.エイブラムス製作総指揮の海外ドラマ「11.22.63」('16)など様々な作品に出演。
『わたしは生きていける』(’13)ではシアーシャ・ローナン、『マローボーン家の掟』('17)ではアニャ・テイラー=ジョイ、そしてハムレット役を演じた『オフィーリア』(’18)ではデイジー・リドリーと最旬女優とも共演し、ヴィゴ・モーテンセン主演『はじまりへの旅』('16)でも一家の長男役が印象的だった。特に肉体的にハードで、かつ繊細な演技力を求められる作品には欠かせず(しかも歌える)、若手の中でも突出した実力派といえる。
“天真爛漫で心優しい”ブレイク/ディーン=チャールズ・チャップマン
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トム・ホランドも輩出したミュージカル版「リトル・ダンサー」に2005年~2011年まで出演し、2009年からは主人公ビリー・エリオットの座を掴むと、ビリーを演じた俳優としては歴代最長となった。世界的大ヒットシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」では第四章からレギュラーとなり、鉄の玉座についた王の1人でありながら悲劇的な運命に翻弄されたトメン・バラシオン役で知られる。
ニコール・キッドマンや本作にも出演するコリン・ファース、マーク・ストロングと共演した『リピーテッド』(’14)で映画デビューし、『ブレス しあわせの呼吸』(’17)ではアンドリュー・ガーフィールドの息子役、『トレイン・ミッション』(’18)ではリーアム・ニーソンの息子役に。Netflix映画『キング』('19)ではティモシー・シャラメ演じるハル/ヘンリー5世の弟トーマスを熱演した。
存在感抜群!“英国の顔”たちが若い2人を援護
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そんな中、彼らが命をかけたミッションで出会う上官たちには、登場時間は短くとも確かな存在感を放つ、英国を代表する実力派が揃った。『英国王のスピーチ』のアカデミー賞俳優コリン・ファースは、若き2人の兵士に自ら伝令を伝えるエリンモア将軍を演じる。
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さらに、『キングスマン』のマーク・ストロング演じるスミス大尉や、『007 スペクター』「Fleabag フリーバッグ」のアンドリュー・スコット演じるレスリー中尉、「SHERLOCK/シャーロック」『エジソンズ・ゲーム』のベネディクト・カンバーバッチ演じるマッケンジー大佐が2人と関わっていく。次期“ジェームズ・ボンド”候補の1人といわれる、「ゲーム・オブ・スローンズ」『ロケットマン』などのリチャード・マッデンの登場も見逃せない。
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「体感する映画」「奇跡」…没入体験に「放心」の声も
映画レビューサイト「coco」では、この没入体験をいち早く堪能してもらうべく独占試写会を実施。鑑賞者からは「映画の一部となって体感する映画」「自分も共に戦場にいるよう」「匂いまでしてきそうな感覚」「一杯の水の潤いやひと声の優しさまで実感を伴う」など、その没入感と臨場感を興奮気味に語るコメントが続出。
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「前作『007 スペクター』序盤のワンカット映像から更に進化」「主な登場人物を絞って描くという演劇的手法と映像のダイナミックな映画ならではのバランスが良い」「観る者がまるでその地にいるかのような #1917没入体験 が出来る事こそ、奇跡」など、1本の映画として結実させたサム・メンデス監督にも称賛が寄せられている。
さらに、「途中からはワンカットがどうだとか気にならなくなってた」「開幕から終幕まで続く長回しも物語の為に必要なものだった」との声もあり、“ワンカット”映像で真っ只中に放り込まれたような感覚になることで、改めて「戦場という地獄巡り」に思いを寄せる人も。
「観終わってもしばらく放心状態」「すごすぎてエンドロール中微動だにできなかった…」と圧倒された様子の声が上がる中、「必ずまた観る」「IMAXで観るのが楽しみ」と早くもリピーター宣言する人も現れている。
『1917 命をかけた伝令』公式サイト
『1917 命をかけた伝令』は2月14日(金)より全国にて公開。