原作は、柴門ふみによる同名の人気作品。迷える母たちの恋愛と友情を描き、「女性セブン」(小学館)で2017年から2020年7月まで連載された。柴門氏の友人たちの話を基に10年以上温めて描いたといわれる。
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脚本を担当する大石氏といえば、若年性アルツハイマー病に冒されたヒロインと小説家の恋愛を描いた2018年放送の金曜ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」をオリジナル脚本でヒットさせたことが記憶に新しく、歴代の恋愛ドラマ、そしてそれぞれの時代を生きる女性の物語を描いてきた名手である。
物語の主人公・石渡杏役には、「嫁はミツボシ。」(2001年)以来TBSの連続ドラマ主演は19年ぶりとなる木村佳乃。演じる杏は、旅行代理店で働く夫と一人息子の3人で何不自由ない生活を送っていたが、ある日突然、夫が失踪し生活が一変。その後、息子をシングルマザーとして育て、この春、有名進学高校に入学させたという役どころ。
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杏と同じく名門校に通う息子を持つ林優子を演じるのは、吉田羊。同性から高い支持を得ている彼女が演じるのは、売れない小説家で主夫の夫と高校生の息子を養うバリバリのキャリアウーマン。家庭は順風満帆に見えるが、実は息子が長らく引きこもり生活をしていることを悩んでいる。

さらに、2人と同じ名門校に通う長男を持つ蒲原まりを演じるのは、メインからクセのある脇役と、その演技力に定評のある仲里依紗。まりは、長男のほかに2人の娘を持つ3児の母。夫は法律事務所の代表。セレブ暮らしを送っているが、夫が不倫をしていることに気づいていながらも、問い詰めることができずにいる。
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三者三様の家庭環境を持つ3人の母たちには、一見幸せそうな生活を送りながらも、誰にも言えない秘密と悩みがあった。ギリギリで平穏を保っている母親たちの心の隙間に、別の男性との“恋愛”が入り込み…。
木村さんは「この漫画のいちファンとして読んでおりました。まさかその中の1人を自分が演じる事になろうとは…!」と驚きと喜びのコメント。「果たして母は恋をして良いのか? 母になったら、女ではないのか? 恋心が理性に打ち勝つ瞬間。そんな難題に立ち向かう事になりました」と語り、「精一杯、恋する母を演じます」と意気込む。
また、吉田さんも「若い頃、柴門ふみさんが描く『楽しいだけじゃない、リアルな恋』に幾度となく鍛えられてきました」と明かし、「こうあるべきという各枠の中で、迷い、もがき、覚醒してゆく彼女たちですが、その根底には、『必要とされる喜び』というピュアさがある気がしてなりません」とコメント。
仲さんは「あなたのことはそれほど」以来のTBSドラマ出演。「そのときとは180°違う役柄なので、今からとても楽しみです。今回演じる蒲原まりは、天真爛漫に見えて、すごく考えている人なので、そのあたりをきちんと演じていきたい」と語る。
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原作者の柴門さんは「連載当初からドラマ化のお話をいただき、何年もかけてキャスティングのご提案を受けました。その結果、これ以上望むべくもない原作のイメージ通りの配役をしていただけました。美貌と演技力を兼ね備えた女優さんたちでワクワクします。脚本は大石静さんですから、これはもう間違いありません」と、この布陣に太鼓判。
そして大石さんは、「母たる者は子育てを生きがいとし、人生の第一義としなければならないという価値観」に苛まれている3人のヒロインに想いを馳せ、「いいとか悪いとかの前に、“恋”は命を息づかせてしまうもので、抗いがたい魅力で人を翻弄します。それは母であっても妻であっても同じです。視聴者の皆様には、こういう時だからこそ、ドラマの中で夢を見ていただきたいと願って、このドラマを書き始めました」と作品についてコメント。
「リアルと夢が、絶妙に交錯する柴門ふみさんの原作の持ち味を、精一杯生かす脚本にしたいと思っています」と語っている。
金曜ドラマ「恋する母たち」は10月、毎週金曜22時~TBS系にて放送。