今年のTIFFの目玉イベントの1つである「アジア交流ラウンジ」が今日からスタート。
「アジア交流ラウンジ」とは、TIFFと国際交流基金の共催で、あの是枝裕和監督が発案し、検討会議メンバーとともに企画した、アジア各国・地域を代表する映画監督と日本の映画人とのオンライン・トークで、11/1~8の8日間連続で開催されるもの。1発目は長編デビュー作の『はちどり』(←最高!)が絶賛された韓国映画界の新星、キム・ボラ監督と、自他ともに認めるシネフィルでもある日本の女優、橋本愛との対談。そもそも対談はその組み合わせが妙なわけだけど、今回のこの組み合わせは是枝監督が「橋本さんならキム監督の映画に出ていそう」と思ったことがきっかけだったそう。
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う~ん、たしかに。
是枝監督が「こういう直観のキャスティングには自信あるんです」と言っていたように、今日のキム・ボラ監督と橋本愛さんはモニター越しのオンラインでの対面にも関わらず、まるで旧知の仲のように話が合っていた。馬が合うというのはこういうことなんだなぁと現場で痛感。きっと近い将来この二人はコラボすることでしょう。やっぱり監督と言われる人たちの人を見る目はすごい。
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一般の方からの質問で「コロナの影響で何かクリエイティブな面で影響を受けたところはありますか?」との問いに答えたキム・ボラ監督の答えがとても印象的で、、
「コロナのおかげで、良くも悪くもつながっていくことを意識するようになった。だって、自分の息ひとつが他人に影響を与えることがあるから」
んん~。やはり監督と言われる人の目線はすごい。
なんかそんなことを言われてしまうと、自分も呼吸を意識するようになってしまって、なるほど、でもこれってつまりは生きているってことを意識するようになるってことなんだなと、会場で一人打ち震える46歳のオヤジがいるのでした。
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僕らはみんな生きている。
「アジア交流ラウンジ」は今日始まったばかり。これから下記のようなラインアップがあと7日間続く。早くもすでに来年の組み合わせを考えている自分がいる。
11月2日(月)18:30~20:00 ホアン・シー × 是枝裕和
11月3日(火・祝)18:30~20:00 アピチャッポン・ウィーラセタクン × 富田克也・相澤虎之助
11月4日(水)18:30~20:00 特別セッション「映画の未来と配信」
河村光庸(株式会社スターサンズ代表取締役)、是枝裕和(映画監督)
坂本和隆(Netflix コンテンツ・アクイジション部門ディレクター)
松岡宏泰(東宝株式会社常務取締役)、行定勲(映画監督)、リム・カーワイ(映画監督)
11月5日(木)18:30~20:00 モーリー・スリヤ × ヤン ヨンヒ
11月6日(金)18:30~20:00 ツァイ・ミンリャン × 片桐はいり
11月7日(土)13:00~14:30 ジャ・ジャンクー × 黒沢清
11月8日(日)18:30~20:00 リティ・パン × 吉田喜重
やっぱり映画祭は面白い。
是枝監督は最後に今回のこの試みが「誰かと誰かの何かと何かが繋がるような、そんな役割を担えたら嬉しい」と言っていた。
大丈夫です。
すでに僕の中では何かと何かが確実に繋がりました。