本作は、グァダニーノ監督が監督、脚本、製作総指揮を務め、イタリアの米軍基地に暮らす少年少女を美しい映像と音楽とともに描いた青春ドラマ。2020年のカンヌ国際映画祭・監督週間にも選出されるなど、アメリカでの放送前から期待が集まった注目作だ。
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物語の主人公は、14歳の少年フレイザー。軍人の母、母の妻とニューヨークからイタリアにやってきた彼は、新しい環境に馴染もうという気力があまりなかったが、隣に住む同年代の少女ケイトリンと出会い、友情を育んでいく。
そんな少年少女を中心に、それぞれのキャラクターが自分が本当は何者なのかを明らかにすることの複雑さに悩み、模索する姿が丁寧に描かれていく。
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フレイザーを演じるのは、『IT/イット』シリーズで過干渉な母親と暮らす少年エディを演じたジャック・ディラン・グレイザー。フレイザーが出会い、お互いに影響を与えることとなるケイトリン役は、イタリア出身の新人ジョーダン・クリスティン・シモンが演じ、本作でデビュー。
ほかにも、『ボーイズ・ドント・クライ』のクロエ・セヴィニーがフレイザーの母親役、ラッパーや音楽プロデューサーとして有名なキッド・カディが兵士でケイトリンの父親役、マーティン・スコセッシ監督の娘フランチェスカ・スコセッシが主人公たちの同級生として登場し歌声を披露する。
なお、デヴ・ハインズことブラッド・オレンジが本作のオリジナルスコアを担当。リズミカルで切ない曲調でキャラクターの心の動きを美しく彩るほか、デヴィッド・ボウイ、ケンドリック・ラマーなど様々なアーティストの曲を作中で採用しており、音楽性の高さにも必見のようだ。
「僕らのままで/WE ARE WHO WE ARE」は2月18日よりAmazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて毎週木曜日更新(全8話)。