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本作は、『みんなのアムステルダム国立美術館へ』で美術館の舞台裏に深く切り込んだオランダのドキュメンタリー作家、ウケ・ホーヘンダイクの最新作。バロック絵画を代表するオランダの巨匠画家・レンブラント。本作は、“光と影の魔術師”の異名を持つ彼が残した作品の美と魅力、彼の作品に魅了される人々の情熱とそこに生まれる物語を映し出していく。
今回シネマカフェが入手した映像は、レンブラントの絵画を所有する貴族らが暮らす豪邸内を覗くことができる。アムステルダム国立美術館の現館長で、映画撮影当時は絵画部長だったターコ・ディビッツが、個人の所有するレンブラント作品を見るため、スコットランドのバックルー公爵、パリのエリック・ド・ロスチャイルド男爵の邸宅を訪問した貴重映像。
スコットランドに320平方キロメートル(名古屋市と同等の面積、東京ドーム6800個分)もの私有地を持つバックルー公爵の豪邸の広い廊下の壁一面には、豪華な絵画が並ぶ。レンブラント作品に描かれた読書する老女を「彼女」と呼び、家族の一員のように扱う公爵は、過去に強盗に家財を襲われてから高い位置にある彼女をもっと身近に感じるため、別の場所に移動させようと考えている。
続いて、パリのシャンゼリゼ通り近くにあるエリック・ド・ロスチャイルド男爵の豪邸へ。家の中にある調度品は全て最高級、壁に飾られた絵画も一級品が並ぶ。寝室には、何世代にも渡って所有してきた2枚の肖像画が掛けられ、税金を支払うためこの絵を売りに出すことを決めたロスチャイルド男爵だが、「私はオープイェの方が好きです、レンブラントも同じだと思います」と嬉しそう。
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この肖像画こそが、後に2点で日本円にして約200億円(当時)という高値がつき、アムステルダム国立美術館とルーヴル美術館が所有権をかけて争う「マールテンとオープイェ」となっている。
ほかにも映画の本編では、レンブラントが描いた貴重な肖像画を代々所有するオランダの貴族の家系シックス家のゴージャスな内装も明かされ、豪勢な邸宅を訪問し、コレクションを鑑賞しているかのような気分が味わえる。
『レンブラントは誰の手に』は2月26日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。