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【インタビュー】デビューから15年、向井理の引き出しの秘密「いろいろやっていくと、欲が出てくる」

俳優の向井理は、2021年でデビュー15周年を迎えた。洒脱な雰囲気は当時から変わらないが、近年においては、少しリラックスしたような温かみまでも、持ち合わせているように見える。

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向井理「連続ドラマW 華麗なる一族」
向井理「連続ドラマW 華麗なる一族」 全 17 枚
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「華麗なる一族」出演にあたり、独自の準備法「僕は本当にアナログなので…」


向井さんの最新出演作は、山崎豊子による名作「華麗なる一族」(新潮文庫刊)のドラマ化。政財界をまたぎ、富と権力をめぐる人間の野望と愛憎を描いた本作において、向井さんは主人公・万俵大介(中井さん)の息子、鉄平を演じる。「華麗なる一族」について、向井さんは「人間の欲や、生々しいドロドロした作品、というイメージを持っていました」と印象を話した。出演については、「断る理由がなかったです。信頼しているプロデューサーからのオファーでもありましたし、作品の重要な役どころという意味でも」と、即決したことも明かす。

「連続ドラマW 華麗なる一族」第2話
向井さんが演じる鉄平は、大介とは親子関係でありながら、対立している役どころ。阪神特殊製鋼で高炉建設に尽力する専務という役職や、狩猟をたしなむ人物であることなど、キャラクターの造形における準備は膨大だった。

「ありがたいことに、WOWOWさんのほうから資料をいただいて、全部読みました。プラス、自分なりに“鉄平というキャラクターだったらこうなんじゃないか”と考えましたね。どんなワードでも、わからないものは全部調べました。自分がしゃべるものだけではなくて、相手の専門用語も知らないと、リアクションが取れないんです。当たり前のことなんですけどね」。

向井理「連続ドラマW 華麗なる一族」
利発な向井さんなら、難なく頭に入るのだろうと振ったが、「いや、全然入らないです(苦笑)」と、首を振る。「僕は本当にアナログなので、調べたものを全部台本の後ろのメモ欄に書いているんです。1話、2話…とやっていって。同時に、初見や何度か読んだときの印象も、インする前に全部書いています。撮影はすべて1話から撮るわけではなく、1話の後に8話、ということもあるので。“今こういう状態だから、これぐらいのテンションだな”とか、考えながらやっています。けど、読んでいくと、また全然変わってきたりもするので…難しいですね。だから、本当にずっと読んでますね」と、こつこつと積み重ねる手法を取っていると伝えてくれた。これまで演じた多くの役柄が、こうした努力の結晶の上で成り立っているかと思うと、改めて向井さんのおごらぬ姿勢に感心する。

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《text:赤山恭子》

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