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本作は、80~90歳のスパイを募集する不思議な求人に応募した83歳の男性セルヒオが、老人ホームに潜入し、調査を行う過程を捉えたドキュメンタリー作品。初スパイの仕事に張り切る心優しいセルヒオが、いつしか悩み多き入居者たちの良き相談相手となっていく様子をユーモアたっぷりに映し出し、また、入居者たちが漏らす本心から現代の介護施設の在り方を問う。
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かつて私立探偵の助手として働いた経験を持つ本作の監督マイテ・アルベルディは、ホームの許可を得て、セルヒオがスパイであるとは明かさずに3か月間撮影を行った。本作について「鑑賞後に、親や祖父母に連絡したいと思ってもらえたら」と語っている。
到着した予告編では、セルヒオが私立探偵のロムロと面接するシーンからスタート。採用され、潜入捜査の説明を受けるが、音声メッセージを送ることもままならないセルヒオにロムロは不安げ。
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そして潜入が始まるも、ターゲットが特定できなかったり、パーティーを楽しんでしまいロムロに叱られたりと奮闘する様子がコミカルに描かれる。一方で、孤独を感じる入居者に「泣いていいんですよ」と声を掛ける優しい一面も確認することができる。
また場面写真には、セルヒオがペン型の隠しカメラをルーペで覗く場面や、入居者と楽しそうに会話をする様子などが切り取られている。
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『83歳のやさしいスパイ』は7月、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開予定。