チェコで行われたそんな“実験”の様子をカメラに収めた衝撃のドキュメンタリー『SNS-少女たちの10日間-』が公開を迎えた。
10日の間に、3人にコンタクトを取り、裸の写真を送らせようとしたり、直接会おうとするなど、卑劣な誘いをかけてきた成人男性は2,458名――。
子どもを持つ多くの親たちを戦慄させ、チェコ警察、さらには国家までをも動かすことになった問題作が日本に上陸する! 公開を前に共同監督のひとりであるヴィート・クルサークがリモートインタビューで本作への思いを語ってくれた。
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社会を動かした衝撃のドキュメンタリー
本作の製作にあたり、クルサーク監督と共同監督であるバーラ・ハルポヴァーの2人が、「12歳・女子」を演じる3人の女優と事前に約束したのが以下のルール。
1:自分から連絡しない
2:12歳であることをハッキリと告げる
3:誘惑や挑発をしない
4:(チャット相手からの)露骨な性的指示は断る
5:何度も頼まれた時のみ裸の写真(※映画スタッフが作成した偽の合成写真)を送る
6:こちらから会う約束を持ち掛けない
7:撮影中は現場にいる精神科医や弁護士などに相談する
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撮影はカウンセラーや性科学者が同席する中で進められていった。映画はチェコで公開されるやセンセーションを巻き起こした。
「ある種の社会現象とも言える事態を引き起こしました」と語るクルサーク監督。実際、チェコ警察からは映画の内容を児童への性的搾取の犯罪の証拠とするための協力を求められ「いま取材を受けている時点で(※3月下旬)、52人の男性と1人の女性が捜査をウケており、既に8人が裁判で有罪判決を受けました」。
動いたのは警察だけではない。
「映画を見た政治家たちは、サイバー環境における犯罪に対する取り締まりを強化することを決めました。また映画公開後に3つの省庁から連絡があったのですが、そのうちのひとつ、文部省は子どもたちへの性教育のカリキュラムを改正し、小学3年生から性教育を取り入れることを考えているとのことでした」。