女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ”ジェーン・スーが、自身の家族の出来事と思い出を描いたエッセイを映像化した本作。ジェーンさん自身をモデルにした主人公を吉田さんが演じ、その“再現度”も話題を呼んでいる。
20年前母を亡くし、父・哲也とは時々外食しながら話をする関係になっている主人公の蒲原トキコに吉田さん。昔は破天荒な人生を歩んでいたが最近は丸くなった、自由奔放で愛嬌のある父の哲也に國村さん。トキコがメインパーソナリティーを務めるラジオ番組で進行を担当するアナウンサー・東七海に田中みな実。回想シーンで登場する20代の頃のトキコに松岡茉優。トキコの母に富田靖子といったキャストが出演。
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※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
トキコが友人の北野(中村優子)とミナミ(石橋けい)と3人でお酒を飲んでいると、突然ミナミが泣きながらトイレに駆け込んでしまう。夫が不倫をしているというミナミ。夫のことを嫌いになりたいけどなれず、自分がみじめに思えてきたというミナミに、一時的に別居して職場復帰することを進めるトキコと北野だが、専業主婦となったミナミから職場復帰はそう簡単なことではないと反論され、「自分が幸せになっても、子どもの幸せはどうなるの」と逆に問いかけられてしまう。
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トキコはミナミが自分に相談してくれなかったことにショックを受ける。北野は、ミナミが自分の話に共感して欲しくて話しているのに、トキコがラジオ番組のように問題を解決するためのアドバイスをしてくると指摘。「それがしんどいこともあるんだよ」とミナミの気持ちを代弁する。
さらに北野は自分も不倫していることを告白。トキコに話せなかったと語る北野の言葉に、自分が友人たちに気を遣わせてきたことを知り、トキコは相手が解決を求めているだけでなく、話を聞いてもらえるだけで救われることもあると気づく…というのが今回の物語。
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SNSには「相談して答えを出すことが必ずしも解決になるとは限らない…か。」「心から共感できなくても、否定しないで聞いてあげること…トッキーさんの想いが届くといいですね」「友達だから言いたい、友達だから言えない。共感も理解も出来ずとも否定せずに聞く姿勢こそ多様な現代に必要な生き方かもしれない。」などといった視聴者からの反応が。
3人のやり取りを中心とした展開にも「日常そのまま流れる空気感が好きです」「共感できる。共感したくないのに。ずしんずしん音立ててくるかんじ」といった声が寄せられている。