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物語の舞台は1970年代ハリウッド。B級映画プロデューサーのマックス(デ・ニーロ)は、出資者である映画マニアでギャングのレジー(フリーマン)への借金返済のために、悪魔のような起死回生のアイディアを思いつく。老人ホームで自堕落に過ごしていた往年の西部劇スター、デューク(ジョーンズ)を担ぎ出し、“ニセ”映画製作に乗り出すことになった。
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しかし、マックスは事務所に眠っていた『西部の老銃士』という“ボツ”企画を適当に引っ張り出してきただけで、はじめからこの映画を完成するつもりはなかった。今回到着した場面は、マックスの事務所に訪れた監督候補のメーガン(ケイト・カッツマン)への面接の様子を捉えたシーン。
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メーガンはこの脚本から主人公が持つ苦悩を感じ取り強い共感を覚えていたと語り、「私はこの主人公のことがよく分かるんです。私には自信がある」と熱弁を振るう。面接に同席し、その話を聞いている主演俳優のデュークはすっかり彼女の話に聞き入っていた。マックスたちは「どちらかというと男の映画だ。撃ち合い、アクション、酒、女遊びがメインだ」とまったく相手にしていない様子だが、メーガンは「そんな単純な映画じゃありません」と強く反論する。
デュークは「メガホンは彼女に」と提案するが、マックスらプロデューサー陣はまだグダグダと乗り気でない様子。すると、デュースはすかさずピストルを手にすると天井に向けて発砲! こうしてメーガンが監督を務めることに。その後、メーガンは感極まった表情で、幼い頃の父とのデュークにまつわる思い出を彼に打ち明けるのだ。
物語の本質を鋭く見抜いたメーガンに対して、マックスたちの主張はいかにも“映画プロデューサーが言いそう”なことばかり。そんなギャップをBGMも活用しながらムードたっぷりかつコミカルに描いており、作品が持つ陽気さが伝わるシーンとなっている。
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本作のジョージ・ギャロ監督は、「『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』は2つの映画だ。これはマックスによる保険詐欺の物語だが、彼らが作ることになる映画の話でもある」と映画の構造を語る。映画製作にまつわる映画だけに、様々な形で映画業界の裏側が登場するのも本作の魅力の1つだが、数々の名作で主演を飾ってきたデュークも一目置くメーガンの製作チームへの加入がこの“ニセ”映画作りにどんな影響を及ぼしていくのか、見逃せない。
『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』は6月4日(金)より全国にて公開。