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【インタビュー】有村架純と石橋静河はどんな思いを抱いて抱きしめ合ったのか? “分断”の時代に大切な他者へのまなざし

「保護司」という言葉自体、この作品で初めて耳にするという人も多いだろう。保護司は、犯罪や非行を犯した人々の更生や社会復帰を支える活動に従事する人々。非常勤の国家公務員ではあるが、給与は支給されず、あくまで民間のボランティア活動である。

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石橋静河&有村架純「WOWOWのオリジナルドラマ 前科者 -新米保護司・阿川佳代-」/photo:Maho Korogi
石橋静河&有村架純「WOWOWのオリジナルドラマ 前科者 -新米保護司・阿川佳代-」/photo:Maho Korogi 全 12 枚
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役柄を通じて感じた“社会が変わっていかなくてはいけないこと”


――ドラマの中では“前科者”が世間の厳しい目にさらされる場面や、大切な人を失った被害者遺族の消えることのない哀しみや怒りなど、様々な現実が描かれます。保護司、元受刑者という立場の役柄を演じて、元犯罪者の更生や社会復帰に必要なこと、彼らを受け入れるために社会が変わっていかなくてはいけないことなど、お2人が感じたことを教えてください。

有村:(しばらく思いを巡らせ)正義の分断が争いを起こす気がしていて、もちろん加害者を守ろうとすれば、被害者の方や遺族の方が傷つくこともあるし、人間って複雑だなと改めてこの作品を通じて感じました。いまの時代、いや、きっとずっと昔から人間は、何かしらを「裁こう」とする生き物で、自分の中の正義とは違う正義が現れると、そっちを裁きたくなってしまうものなんだと感じますし、最近は特にそうだなと思います。

でも、そういう冷たい世界じゃなく、どの人間にも生きる権利はあって、一生懸命、何かと戦ったり、向き合おうとする権利はあるし、それを他人が制止することはできないと思うんですよね。どの人も温かい“光”を感じられる世界が見れたらいいのになと思います。

石橋:本当に難しい問題ですし、どっちが正しくて、どっちが悪いということは言えないですけど、いまの社会の中で、“罪”とされていることを裁くのは法律や制度であって、決して周りにいる人々ではないというのはすごく感じました。誰も犯罪者になりたくて犯罪を犯すわけではないし、何かがあってそうした行動をしてしまうわけで、それを表面の情報だけで判断することはできないし、それは犯罪に限らず、誰かが物事の表面の上澄みだけで「こうです」と人を見てしまう世の中ってつまらないなと思います。

そうじゃなくて、もっと深く、厚みのある部分――そこに気づくことにできたら、複雑だけど面白く生きていけると思うし、「正しい」「間違ってる」というジャッジをしてレッテルを貼ってしまうと、もうそれ以上は何も言えなくなってしまって、薄っぺらい世界になってしまうように感じます。

情報社会のなかで、そういうことが、よりシビアになっている気がするけど、情報やその人に貼られてるレッテルの先に何があるのか? 興味を持つことが必要だし、それは自身、を豊かにしてくれることだと思います。

毎週土曜夜10:30~放送・配信中〔第1話無料放送〕/各話放送後、WOWOWオンデマンド、Amazon Prime Videoで見逃し配信

まだ間に合う!1~4話一挙放送
12月18日(土)午前11時 WOWOWプライム[第1話無料放送]

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《text:Naoki Kurozu/photo:Maho Korogi》

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