10月5日に、韓国・釜山の映画の殿堂(Busan Cinema Center)にて第27回釜山国際映画祭が開幕し、オープニングセレモニーに豪華俳優・制作陣が集まった。3年ぶりにフルキャパシティでの開催となった、現地の様子をお届けする。
今年の釜山国際映画祭のオープニングセレモニー&上映のチケットは発売開始直後に売り切れとなるほど、開催前から多くの注目が集まっていた。
釜山国際映画祭作品ラインナップ一覧午後6時からレッドカーペットがはじまり、アジア各国から豪華俳優・制作陣が映画の殿堂に集まった。韓国国内からは、昨今のK-コンテンツブームの火付け役となっている、配信サービスオリジナル作品からの出席が多い印象を受けた。チョン・ジョンソ(『BARGAIN (英題)』)、キム・ユジョン(『20世紀のキミ』)、ハン・ジミン(『Yonder(英題)』)ほか、三池崇史監督のDisney₊配信予定作品『コネクト(原題)』のチョン・ヘインらが華やかな衣装で登場した。
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また、日本からはジソク部門にノミネートしている『December』のキャスト陣や、『マイ・スモール・ランド』の嵐莉菜らが登場。『ベイビー・ブローカー』からは是枝裕和監督とソン・ガンホが出席した。レッドカーペットの最後には、本年のアジア映画賞を受賞したトニー・レオンが登場し、会場から大歓声があがった。
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今年の映画祭の司会を務めたのは「応答せよ1988」、『毒戦 BELIEVER』などに出演し、実力派俳優として注目を集めるリュ・ジュンヨルと「ヴィンチェンツォ」で一躍人気を集め、Netflixドラマ「グリッチ -青い閃光の記憶-」(本映画祭のオンスクリーン部門で上映)で主演を務めるチョン・ヨビン。
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オープニングトークではチョン・ヨビン主演の『罪深い少女 (After My Death)』の話があがるほか、満席の会場を見て、「3年ぶりにフルキャパシティでの開催になった。会場に人がたくさん集まってくれてとても嬉しい」とコメント。また、リュ・ジュンヨルは、「(映画祭を通して)思い出に残る作品に出会ってほしい」と話した。
オープニング作品には、イランの『Scent of Wind(英題)』が上映。イランの人里離れた村を舞台に、身体に障がいを持つ親子の自宅の電気がつかなくなったことをきっかけに、町の人々の優しさが伝染していくストーリーだ。ささやかに、人を思いやる気持ちの尊さを再確認させてくれる映画となっている。
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「第27回釜山国際映画祭」は10月5日から10月14日まで開催。