『ファントム・スレッド』のヴィッキー・クリープスが主演する『エリザベート 1878』より本編映像が解禁された。
ヴィッキー・クリープスがカンヌ国際映画祭「ある視点」部門で最優秀演技賞を受賞した本作。伝説のオーストリア皇妃エリザベートの40歳の1年間を、大胆かつ自由奔放な表現で捉えた話題作だ。
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この度解禁されたのは、式典に参加したエリザベートの反抗的な一面を覗かせる本編シーン。聖フロリアン少年合唱団がオーストリア帝国の国家「神よ、皇帝フランツを守り給え」を歌い上げる中、夫のオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフとともに式典に到着したエリザベート。
だが、彼女を迎える市長や大臣たちの容姿にまつわる皮肉とも取れる美辞麗句にうんざりしたエリザベートは、気を失ったフリをして倒れるのだった…。
エリザベートの晩年は公の場に出ることを避け、顔をベールで隠していたと史実では伝承されるが、本作でエリザベートを演じたヴィッキー・クリープスは「私は女優として、次第にエリザベートが受ける制約に共感するようになり、彼女を自由にさせたいという想いで演技をすることが多くなりました。エリザベートが当時できなかったことすべてを実現するチャンスを彼女に与えたのです」とコメント。
もともとエリザベートに興味を寄せていた彼女が本作の企画の発端となったというだけに、発言からもエリザベートへの思い入れの強さを感じさせる。
さらに各界の著名人からコメントも到着。井上芳雄(俳優)は「常に虚ろな眼差しの彼女が、遂に解き放たれる新たなエンディングに、その真実の欠片を見た気がした」、宇垣美里(フリーアナウンサー・女優)は「人間として生きることを諦めなかったこの王妃、完全にロックスター」と、本作のエリザベート像を絶賛。一路真輝(女優)は「今までのエリザベート皇后の伝記を塗り替えてしまうような革命的な映画」と本作を評した。
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老いに向き合い、皇妃を縛り付ける「コルセット(仏語:Corsage)」や皇室の厳格な伝統、そして世間の理想像から自由になることを心に決めた時、彼女が選び取ったものは何だったのか…。周囲の期待に応えながらも、自分らしい生き方を見つけようともがくエリザベートの姿を通して、なぜ伝説の皇妃がいまも私たちの心をとらえて離さないのか、その理由が見えてくるはずだ。
『エリザベート 1878』は8月25日(金)よりTOHO シネマズ シャンテ、 Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国にて順次公開。