『ペルリンプスと秘密の森』アレ・アブレウ監督のインタビューが到着。併せてコンセプトアート6点も解禁された。
本作は、『父を探して』(2016)が、アカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートされた、ブラジルの気鋭アニメーション監督、アレ・アブレウの最新作。本作では、敵対する国からそれぞれやってきたクラエとブルーオの2人が巨人から<魔法の森>を守るという共通の目的を達成するために力を合わせることになる、という物語。平和をもたらすという謎の<ペルリンプス>をともに探すうちに、やがて思いがけない結末にたどり着く…。
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この度解禁されるのは、物語のテーマの中心となる<魔法の森>をイメージしたスケッチ6点。劇中では、煌めく音楽と映像が魅力の本作だが、ベースにはあくまでも計算された繊細な手書きのタッチとカラーパレットがあることが確信できるようなイラストレーションとなっている。
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アレ・アブレウ監督は、主人公のクラエとブルーオのキャラクターについて「互いに戦争している敵国の秘密エージェントです。2人は正反対の世界からやってきて、全く異なる文化を持ち、一世紀にわたって対立を続けています。私は、ブラジル(そして世界)で日々高まっている政治的緊張に関連付けることができると思います。クラエとブルーオは、対話、共感、そして違いを乗り越えることで、彼らに力がもたらされることを理解すべきです」と語る。
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さらに日本のアニメーションや文化からの影響について「日本へ行った時、高畑さんのお招きでスタジオジブリを訪問するという嬉しい機会を得ました」「私にとってとりわけ印象が強かったのは『千と千尋の神隠し』と『かぐや姫の物語』です。傑作だと思います。また『ワンダー』の監督水江未来さんにも会いました。小さい頃は手塚治虫のテレビアニメを楽しみに見ていたのを覚えています。ブラジルでは日本文化の影響は絵画や映画、料理、ポップ・アートなど、いろいろな分野で色濃いのです。サンパウロには日本人街もあって私は頻繁に通っていますよ」と過去の来日時の思い出とともにふり返る。
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そして「ジブリからの影響について語ることは、今ではほとんど当たり前になっていますが、この巨匠たちを賞賛せずにはいられません。私はいつも彼らの映画で多くのことを学んでいます」と賛辞を送る。また、「幸いなことに、4歳の息子が『となりのトトロ』、『崖の上のポニョ』、『ハウルの動く城』の大ファンなんです。最近、私はこれらの映画を何度繰り返し見たかわからないほどです」と親子でジブリ作品を楽しんでいることを明かした。
『ペルリンプスと秘密の森』は12月1日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほかにて公開。