「スター・ウォーズ:アコライト」第4話では、双子のひとり、メイを追ってウーキー族のジェダイ・マスター、ケルナッカが隠遁している星コーファーにマスター・ソルやメイの双子の妹オーシャら主な登場人物が集結。
ラストでは、メイ自身もその正体を知らない<ダークサイド>と思わしき仮面のマスターがついにその姿を現した!
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『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』(エピソード1)の約100年前、正義の守護者ジェダイの全盛期の時代に生まれた<ダークサイド>の謎に迫る本作。いよいよ、物語が大きく動き始めた。
冒頭では、過去にジェダイオーダーから離れたオーシャ(アマンドラ・ステンバーグ)が、メイを見つけたことで自分の役目は終わったとして再び距離を置こうとしている。パダワンのジェキ・ロンがジェダイ聖堂で訓練する様子を見つめながら、懐かしんでいるというよりも、もう自分とは縁のないものと割り切っているかのような表情だ。
ジェキ・ロンを演じているのは、ヒュー・ジャックマンがウルヴァリンを演じた『LOGAN/ローガン』のローラ役で絶賛を集めたダフネ・キーン。
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コーファーのジャングルでメイを探す途中、オーシャは多くの死を経験して喪失感に苦しんできたことや、メイへの愛憎に耐えきれなかった胸の内をジェキに打ち明ける。失ったものよりも生き延びたことこそが大切で、「よく生き延びた」と真っ当なジェダイの教え通りに励ますジェキ。オーシャとジェキ、マスター・ソル(イ・ジョンジェ)のかつてのパダワンと現在のパダワンには絆が生まれている。
だが、ここでオーシャが口にした「真のジェダイ(True Jedi)」という言葉が引っかかる。Trueがあるならば、Fake(偽)もあるのでは?
小説の「ハイ・リパブリック」シリーズにも登場するマスター・ヴァーネストラ(レベッカ・ヘンダーソン)はヨーダのような深い洞察力で、ジェダイの術を知るマスターによって訓練されているメイの暗殺めぐりは“フェイク”で、その裏には大きな計画があるのではないかと感じ取っている。ヴァーネストラの言う“均衡を崩す何か”とは、ダークサイドに堕ちた闇の存在<シス>のことか。
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また、ヴァーネストラはソルと双子たちとのつながりを案じてもいる。“闇堕ち”しかけているメイに危害が及ばぬよう、ソルは双子を対峙させるつもりだった。
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「彼女にはまだ善の心が残っている(There is still good in her.)」とオーシャを諭すソル。この言い回しは過去の映画でも同じ人物に使用されている。
『エピソード3/シスの復讐』でパドメが双子のルークとレイアを出産した後、アナキンについて遺した最期の言葉と同じ表現であり、『エピソード6/ジェダイの帰還』ではルークが直接、ダース・ベイダーとなったアナキンに話している。
そうだとしても、喪失感や、憎悪、怒り、妬み、焦り、執着、絶望などが増幅されれば引き寄せられるように堕ちてゆくのがダークサイド。かつて「ダークサイドの力には到底およばない」と言ったパルパティーンことダース・シディアスの言葉も脳裏に蘇ってくる。
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確かに、メイやオーシャ、ソルたちの前に現れた“彼”、闇のマスターはケルナッカを赤く発光するライトセーバーで倒しており、歴戦のジェダイたちがいとも簡単に吹っ飛ばされてしまうほど、とてつもなく強い。その直前、しばしオーシャを見つめた後フォースで追い払うようにしたが、メイと間違えていたのか否か…?
コーファーを訪れた者の中で、メイの仕掛けた罠に捕まっていたカイミールだけ姿が見えず、どこか胡散くささのある彼がもしかしてメイのマスター? と気になってきた。「グッド・プレイス」のジェイソン役や『トップガン マーヴェリック』のフリッツ役で一躍知られるようになったマニー・ハシントが演じるカイミールは、やさぐれたセクシーさがあって魅力的だ。
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次回第5話も、「ウィッチャー」や「デアデビル」「パニッシャー」などのアレックス・ガルシア・ロペス監督が引き続き務めるとのことなので、よりダークな展開でその正体に迫ってくれるだろう。
「スター・ウォーズ:アコライト」は毎週水曜日、ディズニープラスにて配信中。
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