筒井康隆の同名小説を映画化した『敵』よりポスタービジュアルと予告編が解禁された。
『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』の吉田大八監督が手掛け、長塚京三が12年ぶりの映画主演を務める本作は、第37回東京国際映画祭コンペティション部門正式出品も決定している注目作。
長塚は元大学教授・渡辺儀助を演じ、人生の最期に向かう人間の恐怖と喜びを表現。また共演には瀧内公美、黒沢あすか、河合優実らが名を連ねる。
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この度解禁された予告編では、妻に先立たれて20年間、ひとり余生を過ごす儀助の様子が映し出される。
自ら米を研ぎ、魚を焼き、食事する。掃除をして買い出しに行き、自由で堅実な生活を送りながら「残高に見合わない長生きは悲惨だから」と話し、自ら定めたXデー(来たるべき日)に向けて淡々と人生を生きている。
そんな儀助のもとに、ある日突然、“敵”が訪れる。不穏な音楽と共に映し出される、儀助の周囲の人々や亡くなったはずの妻・信子、そして皆が口々に言う“敵”。逃げ惑う儀助、そして繰り広げられる激しい銃撃戦。
果たして、穏やかな日常や現実を脅かす“敵”とは一体…?
併せて解禁されたのは、儀助が整然とした家の中で佇んでいる、モノクロのポスタービジュアル。真剣な表情と恍惚とした表情をみせる儀助の姿が重なっており、「私 そんな先生が みたかったんです」というコピーが添えられている。
劇中では、亡くなった妻・信子(黒沢あすか)や大学の教え子の鷹司靖子(瀧内公美)、バーで出会う謎めいた大学生・菅井歩美(河合優実)が登場するが、果たしてこのコピーは誰による言葉なのか。本作の世界観が垣間見える意味深なビジュアルとなっている。
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『敵』は2025年1月17日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。