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【特集】映画づくりの舞台裏×ビジネス×マフィア! BS12初放送「ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男」

『ゴッドファーザー』の製作現場は、関係者が「劇中で描かれるコルレオーネ・ファミリーの抗争よりも激しかった」と証言するほど大変な修羅場だったことで知られる。

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「ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男」© 2025 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
「ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男」© 2025 Paramount Pictures. All Rights Reserved. 全 8 枚
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「これは犯罪者の物語じゃない、家族の物語だ」。

1972年、一本の作品が映画の歴史を変えた。フランシス・フォード・コッポラ監督『ゴッドファーザー』は、ニューヨーク最大のイタリア系マフィア「コルレオーネ・ファミリー」を率いる“ドン”ことヴィトー・コルレオーネを主人公に、組織の内外に渦巻く信頼と愛情、裏切りと憎しみを描いた傑作。

アカデミー賞では作品賞・脚色賞・主演男優賞の3部門に輝き、マフィア映画のイメージを一新して、世界中の映画に大きな影響を与えた。主演のマーロン・ブランドだけでなく、名優アル・パチーノらもこの作品をきっかけにスターへの道を歩みはじめている。


映画史に残る傑作
『ゴッドファーザー』
製作現場はマフィアの抗争よりも激しかった!?


もっとも、そんな『ゴッドファーザー』の製作現場は、関係者が「劇中で描かれるコルレオーネ・ファミリーの抗争よりも激しかった」と証言するほど大変な修羅場だったことで知られる。1月12日(日)よりBS12 トゥエルビにて無料BS初放送となる「ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男」は、その舞台裏をスリルたっぷりに映像化したドラマシリーズだ。

主人公は若手の気鋭プロデューサー、アルバート・ラディ。国防に関与する敏腕プログラマーだったが、思わぬ縁からテレビ業界に転身し、映画づくりを夢見るようになる。パラマウント映画の製作部門を担うロバート・エヴァンスに気に入られたラディは、小説家マリオ・プーゾのベストセラー作品「ゴッドファーザー」の映画化を任されるのだった。

ところが、製作の道のりは困難をきわめた。経営難の危機にさらされたスタジオは、映画を成功させるため低予算での完成を求め、脚本やキャスティングにもいちいち横槍を入れてくる。監督に起用されたコッポラは、自らのビジョンを形にするべく妥協しない。

一方、実在のイタリア系マフィアは小説の内容に激怒し、映画化を阻止するため動き出した。私生活の問題も発生するなか、ラディとエヴァンスは映画を完成させるべく奔走するが……。


映画づくりの舞台裏×ビジネス×マフィア!
驚愕の実話を描く


「ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男」は、歴史的名作が完成するまでのプロセスに迫った実話バックステージものであり、大企業とクリエイターの間で戦うプロデューサーのビジネス・政治ドラマであり、暗躍するマフィアの思惑を描いた裏社会ものだ。

各エピソードではいくつもの出来事が同時進行し、複数のジャンルが混ざり合う。「事実は小説より奇なり」ならぬ、「事実は映画より奇なり」とはこのことだ。

主な舞台は、ビジネスの事件が起こる会議室、創作の波乱が襲いかかる撮影現場、マフィアたちが計画をひそかに語り合うホテルやレストランなど。そこでは、時にビジネスマンやプロデューサーがぎょっとするほど汚い手を使い、映画監督やスタッフが横暴なふるまいに出るかたわら、マフィアが目の前の事態に右往左往する。

なかでも、「『ゴッドファーザー』に登場する歌手ジョニー・フォンテーンは自分をモデルにしている」として、ハリウッドのレジェンドである歌手フランク・シナトラが映画化にさまざまな圧力をかけてくるくだりは、一部にはよく知られたエピソードだが、改めて物語のなかで見ると衝撃的。なにしろ、マフィアの黒幕が超大物スターという構図なのだ。

複雑にねじれた関係性を描いているため、会話内容は映画づくりだが、シーンの雰囲気はまるでマフィア映画……という場面も少なくない。『ゴッドファーザー』に直接的なオマージュを捧げたシーンも多く、具体的なシーンやせりふが生まれる様子もつぶさに描かれているので、映画を見返すとさらにディープな楽しみ方ができる仕掛けだ。


主演はマイルズ・テラー
当時のセレブリティたちが物語を彩る


シリーズは全10話構成。個性豊かなキャラクターが入り乱れる群像劇なので、次々にシーンが切り替わり、リズミカルに物語が展開するのが小気味よい。とりわけ序盤はぼんやりしていると数ヶ月・数年単位で時間が経ってしまう、ながら見を許さないスピード感。パワフル&エネルギッシュな作風が、60年代後半から70年代前半、今よりもはるかに豪快で勢いがあったハリウッドの空気を表している。

主演は『トップガン マーヴェリック』のマイルズ・テラー。のちに巨匠監督となるコッポラ役は、『ファンタスティック・ビースト』シリーズのジェイコブ役で知られるダン・フォグラーが演じた。マーロン・ブランドやアル・パチーノら、『ゴッドファーザー』の出演者も実名で描かれるほか、当時のセレブリティたちが物語を彩るのもポイントだ。

ちなみに本作、主人公となったアルバート・S・ラディ本人が製作総指揮を務めており、脚本はラディ自身の思い出話に基づいている。アメリカでの放送後、『ゴッドファーザー』の関係者が名乗りを上げて「記憶と違う」「事実が改変されている」とやや物議を醸したのも興味深い。その顛末まで含めて「事実は物語より奇なり」と言うべきか、すべては敏腕ラディの手の内と言うべきか。『ゴッドファーザー』の大ファンにも、一度も観たことがない人にも広くオススメできる一作だ。

[BS12トゥエルビとは]

BS12 トゥエルビは、BS放送が視聴できる環境下なら、24時間全国無料で視聴できるBS放送局。映画・ドラマは日本作品・海外作品を問わず、話題作・人気から懐かしの名作、マニアックな一本までが毎月幅広くラインナップされている。そのほか、スポーツ中継や旅・グルメ番組、バラエティ、ドキュメンタリーなど大人向けの上質なエンターテインメントを気軽に楽しめる。視聴方法はBS+12ボタン、または3桁番号222チャンネル。


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放送情報

「ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男」は1月12日(日)よりBS12にて放送。(毎週日曜よる7時00分~2話連続放送)

【土曜洋画劇場】『ゴッドファーザー』3部作放送 土曜よる7時00分~

11日『ゴッドファーザー』
18日『ゴッドファーザー PART II』
25日『ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期』


「土曜しょ~と劇場」

たった10~20分の物語が、人生を変えることもある。アカデミー受賞作をはじめとする珠玉の短編(しょ~と)映画10作品を放送。


「土曜しょ~と劇場」詳しくはこちら

《稲垣貴俊》

ライター・編集者 稲垣貴俊

海外映画を専門に、評論やコラム、インタビューなどの幅広い文章を、書籍・雑誌・映画パンフレット・ウェブメディアなど多数の媒体で執筆。国内舞台作品のリサーチ・コンサルティングも務める。

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