第97回アカデミー賞授賞式が3月3日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『リアル・ペイン~心の旅~』のキーラン・カルキンが助演男優賞を初受賞した。
『僕らの世界が交わるまで』で監督デビューを飾った俳優ジェシー・アイゼンバーグが監督・脚本・製作・主演を務めたロードムービー。ニューヨークに住むユダヤ人のデヴィッド(ジェシー・アイゼンバーグ)と、兄弟のように育った従兄弟・ベンジー(キーラン・カルキン)。いまは疎遠になったふたりは、亡くなった最愛の祖母の遺言によって、数年ぶりに再会し、ポーランドのツアー旅行に参加する。
キーラン・カルキンは、性格が正反対な従兄弟と騒動を巻き起こしながら、旅先での交流やルーツを見つめ直す過程で、40代を迎えた自身の生きづらさに向きあう力を見出そうとする姿を好演。前哨戦でも多くの賞に輝いており、本命が初のオスカーを手にした。
ちなみに、キーラン・カルキンの俳優デビュー作は、兄のマコーレー・カルキン主演作『ホーム・アローン』。当時、主人公のいとこ役を演じていた。
ステージに登壇したキーラン・カルキンは「皆さん、どうもありがとう。ロバート・ダウニー・Jr.さんから受け取れるなんて本当に最高です」と喜びの挨拶。監督を務めたジェシー・アイゼンバーグに対しては「本当に天才です。天才なんて2度と言わないから、じっくり噛みしめて」と感謝を伝えた。また、授賞式には妻のジャズ・シャルトンが同席。「1年ほど前のことだけど、妻はエミー賞を取ったら、3人目の子どもを産むってジョークで約束したんだ。きっと受賞しないと思っていたのかもしれないけれど。そして昨年は、もしオスカーを受賞したら4人目の子供を産むと言っていた(笑)。君が約束した相手は、いま、助演男優賞を受賞したばかりだよ!」キーラン・カルキンは昨年、エミー賞も受賞している。
『リアル・ペイン~心の旅~』は全国にて公開中。