山本美月、栗山千明が共演し、志村貴子の人気原作漫画をHuluにて実写ドラマ化する「おとなになっても」からメインビジュアル解禁。本作を手掛ける脚本・灯敦生、監督・兼重淳、定谷美海からコメントが到着した。
小学校の先生をしている既婚者の綾乃(山本美月)が、行きつけのダイニングバーで働く朱里(栗山千明)との出会いから突然始まった、ビターなおとなの女性同士の恋愛が描かれる本作。

恋も、結婚も、仕事も、家族も、人間関係も、おとなになったら全てがうまくいくと思っていたけど、30代になってもまだ全然おとなじゃない。ほろ苦い思いや葛藤が交錯する、十人十色のおとなたちが織りなすヒューマンドラマ。

第一報の解禁後、SNSでは「世紀のビッグニュースに飛び起きた」「志村貴子先生の作品がドラマ化ってだけでも嬉し過ぎて本当にありがとうございます」「イメージぴったり!!たのしみ!!」「高校生の時から志村先生のファンだった山本美月ちゃんが志村先生初実写化で主演ってすてき!」「やばい!あかりちゃんは頭の中でずっと栗山千明さんで読んでた」など多くの喜びの声が寄せられ、原作ファンも納得のキャスティングや特報映像の美しさ、人気原作からのドラマ化への期待で大盛り上がりを見せた。
◆山本美月と栗山千明が優しく寄り添う、綾乃と朱里のメインビジュアル
正面を見つめる山本は、演じる綾乃の意思の強さを感じさせつつも、憂いを帯びた表情にダイニングバーで出会った朱里に惹かれることを止められない複雑な想いも。
胸元でネックレスに通された指輪が、綾乃が既婚者であることを変えることのできない事実として、静かに輝いている。

反対に、綾乃役の山本だけを真っ直ぐ見つめる栗山の姿は、朱里の一途な姿と重なる。綾乃が既婚者であることを知った後も恋する想いを募らせていく朱里の気持ち、ときに言葉以上の想いをその優しい眼差しで伝える。
さらに、2人を包み込むように描かれた背景は、原作の書影の面影も感じる水彩画のグラデーション。綾乃と朱里がお互いを想い合うほろ苦い気持ちや、自然と恋に落ちていく様子、いろいろな思いや感情を水彩が混じり合う様子で表現したものに。
綾乃と朱里の心の中には言葉にできない複雑な想いがある一方で、心の奥底ではお互いを思い合う温かな気持ちも確かに存在している。果たして2人が見つめる先には、どんな未来が広がっているか。この恋の行方が気になるビジュアルとなった。
◆「Love in The Air-恋の予感-」灯敦生が脚本、兼重淳・定谷美海が演出を担当
本作のチーフ脚本は「お耳に合いましたら。」や、「外道の歌」を手掛ける灯敦生。灯はこの3年間で35本もの脚本作品を手掛け、近年では「Love in The Air-恋の予感-」「マイ・ワンナイト・ルール」で脚本とともに監督も務めている。
灯は本作について、大人の初恋物語だと感じ「仄暗い営みのなか、恋のトキメキだけが凄まじくキラキラしていて、お手上げしながら脚本しました」とコメント。丹保あずさ、合田純奈の3人体制で原作の持つパワーにポジティブな刺激を受けて脚本を作り上げていったという。
また、監督を務めるのは、映画『キセキ-あの日のソビト-』『461個のおべんとう』を手掛けた兼重淳と、CMディレクターとして活躍し、今作で連続ドラマ初監督となる定谷美海。
兼重は「私自身が魅せられた物語なので、その中に込められた志村先生の想いをそのまま映像にしたいと思った」ようで、原作にできるだけ忠実であることを念頭に、現場でもすぐにコミックを読み直せる環境を整え、表情やポーズも可能な限り再現することを意識しながら撮影を進た。
また、定谷は「紙面からは聞こえてこない声の色や大きさ、街の音など、登場人物たちがこの街のどこかにいると思って演出しました」と、映像化ならではのポイントを語った。
企画・制作プロダクションは映画『怪物』や大ヒット中の映画『ファーストキス 1ST KISS』など多くの劇場映画、テレビドラマの制作を手掛け映像美にも定評があるAOI Pro.が担当している。
脚本・灯敦生「美しく禁断という描き方はしません」
■脚本:灯敦生

ーー「おとなになっても」の実写化に向けて意識したことを教えてください
読めば読むほど、全ての文字も余白も面白い原作の、その面白さがドラマで届くよう、映像化する意味があるよう心がけました。パンセクシャルの友人が、「トランジットガールズ」を昔観て、初めて自身を認められたと言っていて、そういうドラマにもなれたらと個人的に思います。
人それぞれの仄暗い営みのなか、恋のトキメキだけが凄まじくキラキラしていて。決して満点じゃない大人たちに苦笑し、共感し、お手上げしながら脚本しました。
ーードラマ「おとなになっても」のどのようなところに注目いただきたいですか
たとえ関わっていなくても、実写化したら絶対観ていた作品。
大なり小なり経験した"いいおとな"の初恋物語か、現代の渡鬼か……。
一癖も二癖もある、でも身近にいそうな人物たちと、山本美月さんの綾乃、栗山千明さんの朱里、穴が開くほどご覧ください。女性同士の恋、美しく禁断という描き方はしません。今後も率先して脚本してゆきたいので、まず今はこのドラマを全身でエンジョイいただけたら幸いです。
■監督:兼重淳

ーー「おとなになっても」の実写化に向けて意識したことを教えてください
まず原作にできるだけ忠実であることを一番意識しました。
私自身が魅せられた物語なので、その中に込められた志村先生の想いをそのまま映像にしたいと思ったからです。
スタッフは皆、タブレットやスマホに購入した原作データを入れ、そして支度部屋や控室にもコミックを置き、現場でも「ココはこの表情で」「ココはこのポーズで」とキャストにもお願いしながら進めて行きました。
あとは、この企画を成立させてくれたプロデューサー陣と脚本家の方々の想いも映像に込めて、原作ファンの方々と、何より志村先生に喜んで頂ける作品になるようにと意識しました。
ーードラマ「おとなになっても」のどのようなところに注目いただきたいですか
原作を読んで、主人公・綾乃と朱里の出会いは運命というより宿命だったと感じたんですね。
それぞれの人生のこのタイミングで出会えたからこそこうなったはずですから。
そして、彼女たちを取り巻く登場人物たちも2人の出会いをきっかけにそれぞれ自問自答しはじめ、戸惑い、自分自身の感情に振り回され足掻きます。どうやっても気持ちは割り切れないし、綺麗事で済まされないリアルが描かれています。その「原作の素晴らしさ」をどれだけ再現できているのかにご注目頂きたいです。「おとなとは?」の(決して出せない)答えを、キャストとスタッフが一緒に考えて作りました。ご覧頂く方々にも一緒に考えて頂けたら光栄です。
■監督:定谷美海

ーー「おとなになっても」の実写化に向けて意識したことを教えてください
兼重監督と「原作に忠実に」という約束をして進めました。現場でも原作を開き、ショットを原作に寄せるなどの工夫をしつつも、映像だからこその表現を追求したいという意識は常にあり、紙面からは聞こえてこない声の色や大きさ、街の音など、登場人物たちがこの街のどこかにいると思って演出しました。
ーードラマ「おとなになっても」のどのようなところに注目いただきたいですか
大人になっても、間違えたことをしたかもしれない人たちの話です。でも「それでもいいんだよ」と言ってくれていると思いますし、そのメッセージを回を重ねるごとに感じていただけると嬉しいです。このドラマが誰かの一瞬を支えてくれるものでありますように。私は大人になっても些細なことで泣きます。それでいいんだとこの作品は教えてくれました。
Huluオリジナル「おとなになっても」は4月26日(土)よりHuluにて独占配信開始(初週1~2話を配信、以降毎週1話ずつ配信/全12話)。